外壁の塗装を検討していると、塗料選びに悩む人も多いことでしょう。塗料は、色だけではなく費用や耐用年数、機能面などさまざまな項目において違いがあります。外壁塗装に使われる塗料の種類について知識を身に付けた上で、塗料選びをしたいものです。そこで塗料ごとの特徴や費用・耐用年数における塗料のランクをご紹介します。塗料選びの注意点も参考にしながら塗料を選んでみてくださいね。
◼ 外壁塗装に使われる塗料の種類
外壁をパッと見ただけでどの種類の塗料が使われているか分かる人は少ないかもしれませんが、実は塗料ごとに特徴や強みが異なります。そこで外壁塗装に使われる塗料の種類をご紹介します。
・アクリル塗料
アクリル塗料はアクリル樹脂を主成分としており、日用品など身近な製品でよく使用されている塗料です。耐用年数が短い代わりに費用も安く抑えられるため、新築の住宅で使われることがあります。
・ウレタン塗料
ウレタン塗料はウレタン樹脂を成分とする塗料であり、弾性を持つことが特徴です。弾性があることで塗膜が動き、ひび割れを防いでくれます。アクリル塗料のように耐用年数は長くないため、次回も早めに塗装をする予定がある場合などにはおすすめの塗料です。
・シリコン塗料
塗装屋ぬりべえが取り扱っている塗料の中でも6~7割のお客様が選ばれるのがシリコン塗料。汚れがつきにくいことや自然環境への耐候性が高いのが特徴であり、耐用年数は10~12年となっています。シリコン塗料の中でも水性塗料と油性塗料に分けられ、それぞれ1液型と2液型に分けられます。油性の2液型が品質や耐久性に優れていますが、その分費用や手間がかかってしまうため、お客様の希望に合わせて品質と耐久性、費用のバランスをチェックする必要があります。
・ラジカル塗料
2010年代に登場したラジカル塗料は、最新鋭のハイテク塗料ともいわれています。塗料が紫外線を吸収することで発生するラジカルという物質は塗料の劣化を引き起こしてしまいます。高耐候酸化チタンと光安定剤という2つの成分を含むことで、ラジカルの発生を防ぐことから「ラジカル塗料」と名付けられました。外壁や屋根など施工場所を問わず汎用性に優れており、耐用年数は12~15年となっています。性能が高いにもかかわらず価格が安いため、コストパフォーマンスに優れているのも特徴の一つです。
・遮熱塗料
紫外線を反射して効率よく逃がしてくれるのが遮熱塗料。家の中の熱がこもったり室内の温度が上がったりするのを防いでくれる効果があります。夏には冷房費を節約できるだけではなく、節電効果によりヒートアイランド現象の対策にも貢献できます。金属製の屋根や吹き抜け構造の家、2~3階建ての家では特に効果が期待できます。耐用年数は12~15年であり、汚れに強い性質も持ち合わせていることも特徴としてあげられます。
・フッ素塗料
フッ素を含んだ合成樹脂が主成分である塗料をフッ素塗料といいます。耐久性や耐熱性に優れており、汚れ落ちが良い親水性の高さも持ち合わせています。品質が高いことから東京スカイツリーなどでもフッ素塗料が使用されています。耐用年数は15~18年と長い代わりに、他の塗料よりも費用が高い傾向にあります。耐用年数が長い塗料を選ぶと塗り替えの頻度も少なくて済むため、高性能で仕上がりの良さにこだわりのあるお客様から支持をいただいています。
・無機塗料
無機塗料は、文字通りセラミックやレンガ、鉱物といった炭素を含まない無機物を主成分としています。無機物が主成分であることから紫外線によるダメージを受けにくく、耐用年数は18~20年という長さを誇っています。親水性が高いため付着した汚れを浮かび上がらせて雨水によって洗い流してくれます。防カビや防苔効果もあり、不燃性を持つことも無機塗料の特徴です。
◼ 塗料のランクとは
塗料には種類ごとに特徴や強みが異なることが分かりましたが、実際に選ぶにあたって気になるのは費用と耐用年数だという人も多いかもしれません。そこで費用面と耐用年数それぞれのランクを踏まえた上で、総合的なランキングをご紹介します。
・費用面
家の外壁全体を塗装するとなると、費用面が気になる人も多いはず。かといって「あまりに安い塗料を選ぶのもどうなのだろう?」など不安な要素もあるかもしれません。そこでまずは費用面における塗料のランクをご紹介します。1位はウレタン塗料、2位はシリコン塗料、3位はラジカル塗料。
実際の費用では、塗料の種類でご紹介した通りの順番でアクリル塗料が一番安く塗装を行うことができます。しかし耐候性が弱く耐用年数も短いため、最近はアクリル塗料が使われることはあまりありません。そのため、実際に選ばれている塗料の中での1位をウレタン塗料としてランキングしました。ウレタン塗料は比較的安く塗装することができますが、一番スタンダードであるシリコン塗料の値段が下がってきているため、そこまで費用が変わらないこともあります。
・耐用年数
外壁塗装は、一度やったら終わりというものではありません。一度きりであれば費用面だけを考慮して選ぶこともできますが、定期的に塗り替えを行う必要があることから耐用年数も塗料選びの基準となります。耐用年数の長い塗料は費用も高くなることが多いですが、次の塗り替えまでの期間を延ばすことができるため長い目で見ると経済的である場合もあります。
耐用年数におけるランキングとしては、1位が無機塗料、2位がフッ素塗料、3位がラジカル塗料となります。無機塗料は無機物が主成分となっていることから紫外線による劣化が少ないのが特徴。フッ素塗料は汚れが落ちやすく耐熱性が高いのが特徴であり、劣化が早い屋根に使われることもある塗料です。ラジカル塗料は塗膜の劣化を防ぐ塗料であり、施工部位を選ばないことが特徴となっています。
・総合ランキング
塗料選びの大きなポイントとして、費用と耐用年数をご紹介しました。どちらを重視するかによって選ぶ塗料は変わってくると思いますが、総合的なランキングを出すとすれば以下のようになります。1位はラジカル塗料、2位はシリコン塗料、3位はフッ素塗料。アクリル塗料やウレタン塗料は費用が安い代わりに耐用年数が短く汚れに弱いデメリットがあります。しかし耐用年数の長い無機塗料は、それだけ費用も高くなってしまいます。そのため費用と耐用年数のバランスが取れているラジカル塗料やシリコン塗料、フッ素塗料をランキング上位としています。費用と耐用年数のバランスが取れているという意味でのランキングなので、あくまでも家の状態や付加したい機能も考慮した上で塗料を選ぶことが大切です。
◼ 塗料選びの注意点
塗料の種類ごとの特徴や、費用・耐用年数によるランキングをご紹介しました。費用や耐用年数はもちろん重要ですが、その他にも塗料選びで注意したいポイントがあります。実際に施工してから後悔することのないよう、事前に知識を身に付けておきましょう。
・色選び
外壁の塗装を行う際には、当然かもしれませんが色選びも重要なポイントとなります。塗装前の外壁の色と同じような色味にするのか、雰囲気を変えてみるのかをまずは家族で話し合ってみましょう。色を変える場合は、カラーサンプルやカラーシミュレーションを使って実際の仕上がりをイメージしながら決めていきます。屋内で見るときと屋外で見るとき、同じ色であっても印象が変わることが多いため、条件を変えながらチェックしてみてください。
・ライフスタイルに合わせる
外壁の塗装は定期的に行う必要がありますが、費用を抑えられる塗料を選ぶと次の塗装までの期間が短くなることがあります。そのため忙しくてなかなか頻繁に塗装を行うのは難しいという場合は、費用が少し高くなっても耐用年数の長いものを選ぶ方が良いかもしれません。逆も然りなので、ライフスタイルに合わせて選ぶようにしましょう。
・メーカーもチェック
塗料の種類についてのご紹介をしてきましたが、同じ種類の塗料の中でもメーカーごとにさまざまな商品が販売されています。メーカーによってもまた少しずつ特徴が異なるため、塗料の種類を選びつつメーカーもチェックするようにしましょう。
・施工業者選びも重要
外壁の塗装では、施工業者選びも重要なポイントとなります。業者を選ぶ際には、地域の塗装業者のうち複数の業者に見積もりを出してもらうことをおすすめします。相場が分かるだけではなく、担当者の対応や見積書の記載内容など細かいところまで見ることができるためです。複数の業者に相見積もりを取った上で、費用や信頼できるかどうかを考慮して業者を選ぶようにしましょう。
◼ まとめ
外壁の塗装を行う際、塗料の種類がたくさんあって何を選んだら良いかが分からないという人も多いかもしれません。そこで塗料の種類ごとの特徴や、費用・耐用年数におけるランキング、塗料選びのポイントについてご紹介しました。費用を重視したい人には、ウレタン塗料やシリコン塗料、耐用年数を重視したい人には無機塗料やフッ素塗料、費用と耐用年数のバランスを重視する人にはラジカル塗料がおすすめの塗料となっています。
塗装屋ぬりべえではさまざまな塗料を取り扱っており、お客様の家の状態に合わせて塗料をご一緒に選ばせていただいております。塗料について気になる点があれば何でもご質問ください。地域最大級のショールームでは、カラーサンプルやカラーシミュレーションを使いながら仕上がりのイメージをご確認いただけます。千葉県と茨城県で外壁塗装をご検討の際は、ぜひお気軽にお問い合わせください。