コラム

塩害に関する基礎知識|外壁塗装でメンテナンスしよう

最終更新日時 : 2021.12.22

塩害に関する基礎知識|外壁塗装でメンテナンスしよう

塩害に関する基礎知識|外壁塗装でメンテナンスしよう

海の近くに住んでいると塩害の影響を受けてしまいます。生活における影響はさまざまですが、外壁に対する影響を知った上でメンテナンスを行うようにしましょう。塩害の仕組みや対策などについてご紹介します。

 

◼ 塩害とは

海の近くに住んだことがない方は「塩害」という言葉を知らない方も多いかもしれません。そもそも塩害とは何が原因で起こる被害なのか、塩害によってどのような症状が起こるのか、起こりやすい箇所や素材は何か、塩害によってどんな問題が引き起こされるのか、といった基本的な知識をご紹介します。

 

・塩害が起こる原因

塩害の原因は海水に含まれる塩分。海水が蒸発したり塩気を含んだりした空気が流れて外壁に付着することで塩害が起こります。塩害は一般的に海から5km以内の地域で起こりやすいといわれています。とはいえ海岸線の形状や風向き、海抜の高さなどによっても違いがあるため一概に言うことはできません。これから海の近くに家を建てようと思っている場合は、業者や地域の方に塩害について確認しておいた方が良いかもしれません。

 

・塩害による症状

海水に含まれる塩分が家の外壁に触れることで、塗装が剥がれ安くなったり金属の部分が錆びてしまったりするのが塩害による主な症状。外壁に使用している素材や塗料によっては、塗装の寿命がかなり短くなることも。主な外壁材が金属ではなかったとしても、付帯部分やネジなどに金属が使用されていると、どうしても塩分で錆びてしまいがちです。最初は一ヶ所錆びただけだったとしても、だんだん広がってしまったり、外壁に穴が開いたりしてしまうことも。

 

また鉄筋コンクリートの鉄筋のように外気に直接触れていない箇所であっても塩害が起こってしまうことに注意が必要です。コンクリートは吸水性が高い特性を持っているため塩分までも吸収してしまうことがあります。常に塩分を浴びていることでコンクリートの塩分濃度が高まり、内部にある鉄筋が腐食してしまうという仕組みです。錆びた鉄筋が内部で膨張するとコンクリートのひび割れにもつながるため、海沿いの家ではコンクリートは向いていないといえるでしょう。

 

・塩害が起こりやすい箇所や素材

塩害は金属部分に起こりやすいことをご紹介しましたが、金属以外の外壁や屋根、玄関部分、ドア、雨戸、コンクリート、モルタルなど幅広い箇所で塩害は起こってしまいます。

 

塩害が起こりやすい素材としては、金属部品、トタンやガルバリウムなどの外壁や屋根材、窯業系サイディングなどがあげられます。

 

・塩害が引き起こす問題

塩害によって錆びが広がると外壁材が腐食し、穴が開いたり雨漏りが起こったりすることもあります。外壁塗装の劣化も早まるため、剥がれて内部が露出してしまうこともあり、すぐに補修が必要な状態に。家を守る役割のある外壁塗装や劣化してしまうと、家自体の腐食につながることもあるため、できるだけ早い段階でメンテナンスを行いたいものです。

 

◼ 塩害の対策

塩害の原因や症状、起こりやすい箇所や素材についてご紹介してきましたが、対策としてどのようなことを行うと良いのでしょうか。

 

・塗装によるメンテナンス

外壁に関する一番手軽な対策として、塗装によるメンテナンスがあげられます。外壁塗装は外壁の保護や美観の維持といった意味合いがありますが、塩害に強い塗料を使用することで塩害の対策にもなります。

 

塩害に強い塗料

  1. フッ素塗料
  2. 無機塗料

 

1. フッ素塗料

フッ素塗料とは、文字通りフッ素が含まれた合成樹脂を主成分とする塗料のこと。有機材を使った有機塗料の中で最もグレードの高い塗料であり、耐用年数は15〜18年を誇ります。耐久性が高く高機能塗料であり、仕上がりにこだわりたい方におすすめの塗料です。汚れ落ちも良いため、手軽に汚れを洗い流すことができます。

 

2. 無機塗料

無機塗料はセラミックなどの無機材を含んだ塗料のこと。一般的な塗料は有機材を中心に作られているため劣化しやすいのですが、無機塗料は無機材を配合していることで耐久性の高さを実現できています。耐用年数は18〜20年といわれており、その分費用は高くなってしまいます。ランニングコストを考えた上で選ぶようにしましょう。

 

・丁寧な下地処理

外壁塗装における塗料選びが塩害の対策になることをご紹介しましたが、塗装の効果を最大限発揮させるためには下地処理も丁寧に行う必要があります。塗装の工程において、足場や養生を終えたら洗浄を行い、塗装の前に下地処理の工程を挟みます。下地処理は経年による傷みを取り除くために、サビの除去や釘の補修、研磨、シーリングの打ち替えなどを行う工程のこと。仕上がりを良くするためには下地処理を丁寧に行なってくれる業者を選ぶことが大切です。

 

・塩害に強い外壁材への張り替え

これから家を建てるという場合には塩害に強い外壁材を使用することを推奨しますが、既に家にお住まいで塩害対策をしたいときには塩害に強い外壁材に張り替えるという方法もあります。

 

塩害に強い外壁材としては、タイルや樹脂系サイディング、ガルバリウム鋼板などがあげられます。タイルは粘土を高温で焼いて板状にした外壁材のことであり、耐久性の高さが特徴です。費用が高いことや目地が劣化しやすいことを頭に入れておくようにしましょう。樹脂系サイディングは日本ではあまりメジャーではありませんが、サイディングの中で最も耐久性の高い素材です。樹脂系サイディングはメンテナンスの必要性がないのが大きなメリットですが、取り扱える業者が少ないことや費用が高いことがデメリットとなります。

 

ガルバリウム鋼板は金属を重ねて作られた素材です。「金属は塩害に弱いのでは?」と思われるかもしれませんが、金属系の外壁材の中では錆びにくく耐久性が高いのが特徴。10年おきの塗装が必要ですが、張り替えだけではなくカバー工法という選択肢を取ることができるため低予算で対策をしたい方におすすめの外壁材だといえます。

 

・こまめなお手入れ

塩害による影響は、すぐに出てくるのではなく時間が経ったあとで表面化してくるものです。表面化してから対策をするのではなく、家を建てた段階、塩害への対策をしたいと思った段階からこまめにお手入れすることで被害を最小限にすることができます。自分でできる対策としては、外壁に付着した塩分を洗い流すこと。しかし高圧洗浄機を使用すると外壁を傷めることもあるため注意が必要です。ホースやシャワーの優しい水圧で洗い流すことを定期的に行なってあげるようにしましょう。

 

自分での対策と同時に、定期的に業者に点検してもらったりメンテナンスを依頼したりすることをおすすめします。素人にはわからない箇所にも気付いてくれるため、より入念な対策をすることができます。

 

◼ 地域密着型の業者を選ぼう

海の近くに住む方にとって塩害は深刻な問題だといえます。これから家を建てる方はもちろん、既にお住まいの方もできるだけ早く塩害の対策を行いたいものです。外壁のメンテナンスを依頼する場合はさまざまな選択肢がありますが、地域密着型の業者を選ぶのがおすすめ。地域の風土や塩害の状況など知識を活かしてアドバイスしてくれることでしょう。

 

◼ まとめ

塩害が起こる原因や症状、起こりやすい箇所や素材など塩害に関する基本的な知識をご紹介した上で、対策について詳しくまとめました。塩害の対策は家の状況に応じて、予算も考慮しながら方法を選択するようにしましょう。

 

塗装屋ぬりべえは千葉県と茨城県で外壁・屋根の塗装を行なっている業者です。塩害の多い地域にお住まいでお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。塗装はもちろん、カバー工法や張り替えなどのメンテナンス方法もありますので、お客様に合った方法でプランをご提案いたします。

 

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この記事を書いたスタッフ

塗装屋ぬりべえ 編集部
塗装屋ぬりべえ 編集部
かけがえのない日々の想い出を、より素敵に彩るお手伝いこそ、私たちハウジング重兵衛のしあわせです。
お客様の幸せを、自らの幸せに感じて。
あらゆる家づくりと住まいのプロフェッショナルとして、地元千葉と茨城との地域密着や社会貢献にもつながっていく企業として、お客様の幸せを礎に、200年企業を目指してまいります。
リフォームを中心とした住宅業界
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