外壁塗装において塗料選びはとても重要ですが、色だけではなく艶の有無で仕上がりが変わってくることはご存じですか?光沢感のある質感が好きだったり、落ち着いたマットな質感が好きだったり、艶に関する好みも人それぞれ。家のテイストや色に合わせて選ぶこともできます。
そこで外壁塗装における艶の有無を比較していくので、艶でお悩みの方はそれぞれのメリットやデメリットを参考にしてみてください。
◼ コラムのポイント
1、外壁塗装における艶の有無について基礎知識を学ぶことができます
2、艶の程度ごとの特徴やメリット・デメリットを知ることができます
3、艶の有無それぞれの塗装事例を見ることができます
目次
◼ 外壁塗装における艶の有無
外壁塗装を行う際、色だけではなく艶の有無で悩まれることも多いかもしれません。まずは外壁塗装における艶の有無についての基本的な知識を身に付けておきましょう。
・艶に関して明確な定義はない
塗装を検討しているとき「艶あり」「艶なし」「半艶」といった表記をみたことがある方もいるかもしれません。しかし実は艶に関しては明確な基準があるわけではなく、目安が存在する程度。
60度の角度から100の光を差し込んだとき、正反射した光が反対側にどれだけ届いたかで光沢度を示すことがあります。反射した光の強さが70以上であれば艶あり、60前後であれば七分艶、35前後であれば五分艶(半艶)、15前後で三分艶、5以下が艶消し(マット)。
・塗料ごとに艶の有無が決まっている
メーカーが塗料を製造した段階で塗料ごとに艶の有無が決まっており、塗装業者がメーカーから塗料を仕入れた時点で艶の程度が決まっています。そのため、塗装のタイミングで業者の技術によって艶の有無が決まるわけではないということ。
・艶消しにできない塗料も
メーカーが塗料を製造した時点で艶の有無が決まっているとご紹介しましたが、塗料によっては艶消しにできないものもあります。逆に艶消ししかない塗料もあるため、塗料を選ぶ段階で艶についても決めておくのがおすすめ。
・艶ありの方が耐候性が高く汚れにくい
塗料の多くは、艶がある塗料に艶の調整剤を混ぜ込むことで艶が出ないように加工されています。艶の調整剤を混ぜ込むことで、艶消しの塗料は強度が落ちてしまうことがあります。そのため艶消しの塗料よりも艶ありの塗料の方が耐候性が高く汚れにくいということができます。
→外壁塗装における塗料の成分とグレードや機能による種類
◼ 艶に関する塗料の種類分け
艶の有無に関する基本的な知識をご紹介してきましたが、艶あり塗料と艶を調整できる塗料、艶消し塗料それぞれの特徴とメリット・デメリットも把握しておきましょう。
・艶あり塗料
艶ありの塗料は、何といってもその光沢感が特徴。ピカピカと光るので、新築のような輝きを取り戻すことができます。艶ありの塗料は艶の調整剤を入れていないため、塗料本来の力を発揮できることや汚れがつきにくいことがメリットとしてあげられます。
艶ありの塗料は、下地との相性によっては光沢感が出すぎてしまうことがあり、まぶしく感じられることもあるかもしれません。また艶ありの塗料で塗装しても2〜3年で艶が落ちてくることも頭に入れておきましょう。
・艶を調整できる塗料
艶ありの塗料に調整剤を混ぜ込むことで艶の程度を調整できる塗料は、好みの艶まで抑えられることがメリット。さまざまな塗料において調整できるため、艶によって塗料の種類を制限されることがありません。
その一方で艶の調整剤を混ぜ込むことで塗料の性能が落ちてしまうことがデメリット。塗りムラや艶ムラが出る可能性もあるため、技術力のある業者に依頼することをおすすめします。
・艶消し塗料
塗料の中には調整剤を入れなくてももともと艶消しになっている塗料もあります。落ち着いた雰囲気や高級感のある雰囲気にしたい方におすすめ。馴染みが良いので、周辺の景観の邪魔をすることもありません。調整剤を入れて艶を消した塗料よりも性能が落ちないのもメリットの一つ。
はじめから艶消しになっている塗料は数が少ないため、塗料の種類が限定されてしまうことがデメリット。どうしても艶消しの塗料が良い場合は、好みの色があるかどうかを事前にチェックしておくようにしましょう。
→塗装屋が解説|外壁塗装の流れ10ステップと必要な日数とは?
◼ 艶ありの外壁塗装事例
艶の有無についての知識を身に付けたところで、実際の艶ありの外壁塗装事例も参考にしてみてください。
・既存の色より明るく艶のある塗料で塗装
前回の塗装から10年以上経ったことでそろそろ…ということで問い合わせをいただきました。既存の外壁は濃いグレーの色でしたが、色味は変えずグレーのまま、明るさのある塗料で塗装しました。
落ち着いた色ですが艶ありの塗料で塗装したので、新築に戻ったようだとお喜びいただきました。
・汚れが付きにくい艶ありの塗料で塗装
経年によるコケやひび割れが気になるとのことで塗装を検討されていました。艶に関するご相談をしたのですが、汚れが付きにくいということで艶ありの塗料をお選びいただきました。
艶があってきれいだとお話しされており、ご満足いただけて良かったです。
・艶のあるホワイトで塗装
20年間手付かずだったため、クラックが全周に入ってきたとのこと。既存の外壁は白を基調としたモルタルでしたが、紫外線や経年によってさまざまな劣化の症状が表れていました。
既存の色に近い方が良いとのことでしたので同じホワイトをお選びいただき、艶ありの塗料で塗装することで明るい雰囲気に仕上げることができました。
◼ 艶なしの外壁塗装事例
艶ありの塗装事例をご紹介してきましたが、艶なしの塗装実績もあります。艶ありの外壁と艶なしの外壁を比較してみてください。
・既存のマットな外壁と同じく艶なしで塗装
年数が経ってきたため状態が不安とのことでご相談をいただきました。既存の外壁がマットだったこともあり、同じく艶を抑えた塗料でマットに塗装。明るい黄色の色味でありながらマットな質感なので、周りの家とも調和する家に仕上がりました。
・五分艶でマット寄りな仕上がりに
外壁と屋根の汚れが気になってきたこと、外壁に小さいひびがあることから塗装のご依頼をいただきました。既存の外壁には、マットな仕上がりが特徴の意匠性塗材ジョリパッドが使用されていましたが、艶のある仕上がりはお好みではないとのことでしたので、汚れの付きにくいパーフェクトトップの五分艶で塗装を行いました。
・塗り壁に合うようマットな塗装
家を建てて15年経ったことから、北側の外壁の汚れが目立ってきたとのこと。塗り壁仕上げなので、耐久性の高いラジカル塗料を選んで艶なしの塗料で仕上げました。細かい部分まできれいになったとご満足いただけました。
・フェンスと馴染むよう艶なし塗料で塀を塗装
家の外壁塗装とは異なりますが、塀の汚れが気になるとのことで塗装のご依頼をいただきました。低汚染性と透湿性のある塗料での塗装をおすすめし、艶なしでフェンスに近い色の塗装を行いました。きれいに仕上がって良かったとのお言葉をいただきました。
◼ まとめ
外壁塗装を行う際の艶の有無による比較を行い、ご紹介してきました。艶に関する基礎知識、艶の有無によるメリットとデメリット、実際の施工事例も参考にしながら艶の有無を決めるようにしましょう。
塗装屋ぬりべえではたくさんの塗料を取り扱っているため、お客様のご要望に応じて艶の程度をお選びいただけます。家の状態や周辺環境、お客様のお好みなどをお伺いした上で最適なプランをご提案いたします。千葉県と茨城県で外壁塗装をご検討の際はぜひお気軽にご相談ください。
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