屋根は外壁と比べて塗装の意識が低くなりがちな場所です。しかし雨の影響を直接的に受けることから劣化しやすいため、リフォームについての知識を身に付けておきましょう。屋根リフォームの種類やリフォームによる効果、リフォームを成功させるためのポイントなどをご紹介します。
◼ 屋根のリフォーム
屋根を長持ちさせるためには劣化の症状を見極めた上で定期的なメンテナンスを行うことが大切です。しかし見た目の変化に気付きにくいこともあり、メンテナンスを後回しにしてしまうこともあるかもしれません。屋根の劣化が進んだり、衝撃などによって修理が必要になったりした場合、どのようなリフォーム方法があるのでしょうか。
・塗り替え
塗装は屋根のリフォームの中でも一番手軽なリフォーム方法であり、下地がそこまで傷んでいない場合に有効な方法です。屋根材ごとの塗装の目安となる時期を参考にしながら、機能性を維持するために塗装を行うようにしましょう。塗装が必要ない屋根材である場合、外壁塗装と同じタイミングで屋根の点検を行うようにすると安心です。手間や費用がかかるためつい後回しにしてしまいがちですが、放置すると塗装だけではなく大規模なリフォームが必要になってしまう可能性もあります。
・カバー工法
カバー工法とは、既存の屋根を撤去せずにそのまま新しい屋根材を上からかぶせる方法のことをいいます。下地は傷んでいなくても、屋根材が傷んでいるという場合に選ぶことができる工法です。既存の屋根を撤去・廃棄する費用や手間がかからないため、費用や工期を抑えることができるのがメリット。見た目が新しくなるだけではなく、屋根が二重構造になることから断熱性や遮音性といった性能が上がるのも嬉しいポイントです。
・張り替え
屋根の張り替えは、屋根材と下地の劣化が進んでいる場合に全てを新しくする屋根リフォームのことをいいます。既存の屋根の撤去・廃棄が必要なので費用と手間がかかってしまいます。しかし新しい屋根材の種類を選ばないことや下地の点検を同時にできることがメリットです。張り替えをしなくても良いように定期的な点検やメンテナンスを行うようにしましょう。
・漆喰補修工事
漆喰の補修工事は日本瓦が使用されている場合のリフォーム方法となります。瓦の下の下地として使われている漆喰が崩れてくると、雨漏りの原因となってしまうことがありますが、家を建ててから年数が経つと漆喰が剥離したり瓦がずれたりすることがあります。そのため漆喰の入れ直しや補充を行うことで補修を行います。瓦自体は耐用年数が30~50年と長い特徴がありますが、漆喰は15年程度を目安にメンテナンスを行うようにしましょう。
・棟板金交換工事
コロニアルなどのスレート屋根では、てっぺんで屋根を止めている金属板があります。経年劣化で固定していた釘が緩んだり、強風で浮き上がったりすることも。そういった場合のリフォーム方法として、棟板金交換工事を行うことになります。古い棟板金を取り外して新しいものを取り付ける棟板金交換工事は約10~15年に一度行うことをおすすめします。
・雨樋交換工事
経年劣化により雨樋が破損したりゴミが詰まったりすることがあります。そうなると雨漏りを引き起こすこともあるため、約10年を目安に雨樋の交換工事を行うことが推奨されています。メンテナンスをしっかり行うことで交換の必要がない場合もあるため、定期的なメンテナンスをおすすめします。
◼ 屋根リフォームによる効果
屋根を適切にリフォームすることで、どのような効果が得られるのでしょうか。つい後回しにしてしまいがちな屋根のメンテナンスですが、得られる効果を知るとリフォームしようという気持ちになるかもしれません。
・家を長持ちさせられる
長い間住むことができる家になるという点が、リフォームで得られる効果の一つ。屋根は雨風や紫外線を直接的に受ける箇所であり、さまざまなダメージから家を守ってくれる大切な存在です。そんな屋根の劣化が進んだり破損したりすると、外部からのダメージが家自体にも伝わってしまいます。屋根自体の劣化を防ぐという目的はもちろん、家を長持ちさせるためにも適切なリフォームを行うようにしましょう。
・劣化症状や不具合の改善
屋根が劣化するとさまざまな症状や不具合が出てきてしまいます。それらを改善できるのも屋根のリフォームによる効果だといえます。メンテナンスを怠っていたり年数が経ったりすると、屋根に劣化の症状が出始めます。色褪せや汚れ、コケ、カビといった軽めの症状からひび割れや雨漏りといった深刻な症状までさまざま。
家を建ててから、または前回の塗装から年数が経つと、まず起こりがちなのが色褪せ。外観が損なわれる意味でも直したい症状の一つですが、塗膜が劣化している証拠でもあります。塗料の機能が薄れてくると汚れやすくなり、日当たりが悪い場所で起こりやすいのがコケやカビ。これらの症状を放置していると耐用年数を迎える前にひび割れや雨漏りを引き起こしてしまうこともあります。ひび割れは0.3mm未満のヘアークラックであればすぐに補修が必要というわけではありませんが、0.3mm以上の構造クラックを見つけた場合は早めの対応が必要です。雨漏りが起こった場合も劣化が深刻な状態なので、できるだけ早く業者に点検や補修を依頼するようにしましょう。
・イメージチェンジ
リフォームによる効果の一つにイメージチェンジもあげられます。塗装を行う際には、もともとの色と同じ色を選ぶこともありますが、イメージチェンジを目的として違う色を選ぶこともできます。屋根や外壁の色が変わるだけで家の印象が変わるため、気持ちも明るくなるかもしれません。また劣化が進んでいる場合はカバー工法や張り替えといったリフォーム方法を選びますが、屋根材や外壁材の種類も変えられるため更にイメージが変わるはず。リフォームは費用がかかるため億劫に感じる人も多いかもしれませんが、イメージチェンジできると前向きに捉えて新しい外観へのバージョンアップを楽しんでみるのもおすすめです。
◼ 屋根リフォームを成功させるために
屋根のリフォーム方法やリフォームによって得られる効果をご紹介してきましたが、成功させるためにはどのようなポイントに注意すると良いのでしょうか。
・タイミングや劣化の症状
屋根も外壁と同じように色褪せや変色が起こることがありますが、見えない部分も多いため初期段階で気付きにくいかもしれません。コケやカビの発生、反りやひび割れといった症状に気付いた場合はできるだけ早めに対応したいものです。瓦が落ちてきたり屋根材が剥がれてきたり、雨漏りがしているような場合はすぐに点検・修理を依頼するようにしましょう。実際に雨漏りがしてからでは遅い場合もあるため、耐用年数を参考にしながら定期的に点検してもらうのがおすすめです。
・塗料選び
屋根の塗装に使用する塗料にはさまざまな種類がありますが、屋根のリフォームを成功させるためには塗料選びも重要なポイントとなります。塗装屋ぬりべえで取り扱っている塗料はシリコン塗料、ラジカル塗料、遮熱塗料、フッ素塗料、無機塗料の5種類。それぞれ特徴や耐用年数や費用、色、機能を考慮して塗料を選ぶようにしましょう。メンテナンスの頻度を延ばしたい場合には、少し費用が高くても長期的な視点で見るとお得になるため
耐用年数が長い塗料をおすすめします。
・色選び
塗料選びとも関連がありますが、色選びもリフォーム成功の秘訣です。色を選ぶ際にはカラーサンプルやカラーシミュレーションを使うことがありますが、カラーサンプルと実際に塗装したときの印象は異なるということに注意が必要です。カラーサンプルは小さいサイズで見ることが多いですが、外壁は面積が広いため同じ色でも印象が変わってきます。また太陽光の当たり方によっても見え方が異なるため、A4サイズ以上の大きさに印刷したカラーサンプルを太陽光の当たる場所で見てみるなどの工夫が必要です。
・業者選び
リフォームを成功させるためには業者選びも大切です。エリアやリフォーム内容に応じていくつかの業者に候補を絞ったら、複数の業者に相見積もりを出してもらうことをおすすめします。相見積もりを取ることで同じ条件での相場を知ることができ、担当者との相性や対応の丁寧さなども見極めることができます。高い費用をかけてリフォームを行うのですから、成功させるためにも業者選びは慎重に行うようにしましょう。
◼ まとめ
屋根は外壁よりも全体像が目に入りにくい場所なので、塗装などのメンテナンスを怠ってしまいがちです。しかし雨風の影響を直接的に受けるため、定期的なメンテナンスが推奨されています。劣化が進むと塗装だけでは済まない状態になり、カバー工法や張り替えといったリフォームを行う必要性が出てくることも。リフォームを行うことで不具合を改善できるだけではなく、家を長持ちさせられるようになったりイメージチェンジをできたりと、得られる効果がたくさんあります。外壁と一緒にリフォームすることでお得になる場合もあるため、適切な時期に適切なメンテナンスを行うようにしましょう。
塗装屋ぬりべえでは、千葉県と茨城県で屋根や外壁の塗装・リフォームを行っています。創業120年のリフォーム会社『ハウジング重兵衛』がプロデュースする塗装専門ブランドであり、地域最大級のショールームも展開しています。カラーサンプルやカラーシミュレーションを使って色選びをするなど、お客様のご要望にお応えできるよう努めてまいりますので、千葉県と茨城県で屋根や外壁の塗装・リフォームをご検討の際はぜひお気軽にご相談ください。