コラム

柏市で窯業系サイディングの外壁塗装を行うときのポイント

最終更新日時 : 2021.12.22

柏市で窯業系サイディングの外壁塗装を行うときのポイント

柏市で窯業系サイディングの外壁塗装を行うときのポイント

窯業系サイディングの外壁塗装の事例

今や日本の新築戸建ての外装材の75%を占めるとも言われる「窯業系サイディング」。モルタルなどの塗り壁と比べて施工が簡単で比較的安価であること、耐久性、耐火性が高いこと、モルタルよりも軽量で建物に負担をかけないなどのメリットが人気の理由です。

また、表面に施す塗膜の耐久性も向上しており、セルフクリーニングなど高機能な製品も次々開発されています。

今回は窯業系サイディングのお家の外壁メンテナンスやリフォームのポイントについて解説したいと思います。

柏市で窯業系サイディングの再塗装などのリフォームを検討中の方はぜひ参考にしてくださいね。

 

◼ 窯業系サイディングの特徴

代表的な窯業系サイディングの外観

窯業系サイディングとは、セメントやケイ酸カルシウムなどの原料に木質系繊維、混和材を混ぜて成形、硬化させた外壁材です。

さまざまな色、デザイン、厚み、長さ、幅があり、表面にはアクリル系やシリコン系、フッ素系、無機系などの塗装が施され防汚性、耐久性を向上させています。

 

・耐久性、耐火性に優れた外装材

窯業系サイディングは、セメントを原料としているため耐久性に優れ、外部からの衝撃にも強いという特徴を持っています。

また、窯業系サイディングはJIS規格によって定められた難燃性または発熱性の基準に適合するように定められています。不燃または準不燃材料の国土交通大臣認定も取得しており耐火性に優れた外装材です。

 

通気工法で家を守る

サイディングは、施工時に壁材と断熱材との間に厚さ15mm程度の空間を空けて通気層を作る工法が多く採用されます。この通気層は、壁の中の断熱材で発生する水蒸気を通気層に逃がして空気を乾燥させ、壁の中の湿気や結露を逃がす役割と、屋外側から侵入した雨水を逃がすという二つの役割を持っています。

壁の中の結露を防いで家の劣化や腐食を防ぎ、快適性を高めています。

通気工法とは逆に、通気層を設けない工法を「直張り工法」といいます。家の構造全体を外側から断熱材で包む「外断熱」で使用されることがあります。

どちらの工法も、断熱気密処理が不十分だと上手く結露を防止できなくなるため、丁寧で確実な断熱気密工事が前提ですね。

 

・軽量で地震に強い

窯業系サイディングは、大規模地震の被災地調査でもはく離や脱落が少ないという報告があります阪神・淡路大震災の被災調査では、倒壊しなかった窯業系サイディングの住宅のうち、86%が無傷、残りの14%は亀裂発生や一部脱落にとどまったという結果でした。

地震に強い理由として、モルタルよりも軽量なため建物への負担が少なく、地震時に建物にかかる負荷が軽減されることが挙げられます。

 

金具留め工法でさらに揺れに強くなる

サイディングの固定には「金具留め」と「釘打ち」の2通りがあります。

金具留めは、一定以上(16mm以上)の厚みがあるサイディングでよく使用されます。壁の胴縁にステンレス製の金具を固定して、その金具にサイディングボードを引っ掛けて留めていく方法です。胴縁に釘で直接サイディングボードを打ち付けるのが釘打ち工法で、厚み14mmのサイディングで使用されます。金具留めは、表面に釘の跡が見えないので見た目に美しいという他にも、外壁と構造体を完全に固定しないため、地震時などの変形応力が外壁に伝わりにくくなり(力の「逃げ」ができる)、ひび割れや落脱を防止する効果もあります。

 

・防水性

表面塗装によって防水性が高められているほか、上述の通気工法によって雨水が家の中に入るのを防ぎます。また、つなぎ目にシーリング材を入れてボード同士の隙間を塞いでいます。

表面塗装やシーリングは、定期的に塗り替え、打ち替えを行わないと外壁の防水機能が失われてしまうため、定期的に点検、随時メンテナンスを行っていくことが重要です。

 

・デザインが豊富

窯業系サイディングは、素材はセメントですが、レンガ風、鏡面仕上げ、木目調などさまざまなデザインやカラーバリエーションがあります。また、1枚1枚の大きさや長さの組み合わせで印象が変わります。

耐久性とデザイン性を兼ね備えた製品が多く選択肢が広いのも特徴です。

 

◼ メンテナンスのサイン

・チョーキング現象が起きている

窯業系サイディングのチョーキング現象

チョーキングとは、壁を手で触ったときに手に粉がつく現象です。この粉は塗料に含まれている顔料で、塗料に含まれる撥水性のある樹脂が紫外線で失われ、顔料だけが残っている状態と言えます。

樹脂がなくなってしまった部分は水を弾かず吸水してしまうので、その部分のサイディングの劣化が早まります。

また、水を含むためカビやコケが繁殖することも。長い間放置してしまうと、根を張って簡単には落とせなくなり交換が必要になることもあります。

水をかけた時に色が濃くなっていたら、吸水が起きている可能性が高いため、サイディングの劣化が起きる前に早めに再塗装をしましょう。

 

・目地のひび割れ

サイディング目地のひび割れ

窓枠のコーキングの劣化

サイディング同士のつなぎ目を塞いでいるゴムのような素材のコーキング(シーリング)が劣化して縮んでくると、その部分にひび割れが起こります。ひび割れて隙間ができるとその部分から雨水などの水分が侵入しサイディング自体や壁の中を傷めてしまいます。また、コーキングは寒暖によるサイディングやパネルの伸縮をカバーし、地震や強風などによる揺れの衝撃を吸収する緩衝材の役割もあるため、劣化してきたら定期的に打ち替えが必要です。

 

・ボード部分のひび割れ(クラック)

サイディングボード自体にひび割れが起きていたら、メンテナンスのサインです。外壁は寒暖差や水分の吸収、乾燥などにより膨張と収縮を繰り返すため、どうしてもひび割れが起きてしまうことがあります。

ひび割れが0.5mm以上の場合は補修を検討しましょう。美観を保ち機能性を落とさないためにも、小さなうちに対処することが重要です。

 

・反りや浮きが起きている

ボードがひび割れてしまう可能性が高い前の段階が、「反り」や「浮き」です。

反りや浮きなどの変形が起きるのも、表面塗装やコーキングの劣化によりサイディングの防水性が落ちて吸水することが原因です。

反りが少ない段階の場合は、釘やビスを増し打ちして固定し再塗装、シーリングを打ち直して対応できます。

反りが大きく釘を打つと割れてしまう場合は、部分的な張替えを行います。一部分を張り替えるとどうしても周囲との違いが出ることが多く、また製品によっては同じものがすでに生産されていない場合もあり、部分張り替えによって外観を損ねるのが気になる人もいるかもしれません。そうなる前に、早めの再塗装、コーキングの打ち替えを行うことが理想です。

 

◼ サイディングボードやコーキングの寿命を理解しておこう

コーキング打ち替え工事の様子

サイディングボードの耐用年数は25年~40年程度と言われます。もちろん、気候や風土、環境条件によって耐用年数は変わります。

例えば、寿命が40年だから40年間メンテナンスフリーというわけではありません。

目地のコーキング材や表面塗装は10年~20年ごとを目安に定期的に行うことが望ましいです。そうすることによって、サイディング材自体の劣化を防いで長く綺麗な状態を保つことができます。

コーキングの打ち替え、再塗装の費用目安は、使用する塗装材や補修面積、素材、形状によって異なり、約2万~200万円ほどかかります。

張り替えの場合は、~250万円ほどが目安です。

 

◼ 窯業系サイディングの再塗装方法

光沢のある鮮やかな青色の外壁塗装

外壁塗装の塗料は、樹脂(塗膜となる油)の主成分の違いやメーカーによって価格が異なります。樹脂の主成分としては「シリコン(アクリルシリコン)」「無機」「ウレタン」「フッ素」などが代表的です。また、同じサイディングに塗るのでも種類によって質感や光沢など仕上がりの違いもあります。

求める耐用年数や機能、予算、カラーなどの希望に合わせて最適な塗装材を選びましょう。

 

◼ まとめ

窯業系サイディングは耐久性とデザイン性に優れるため多くの住宅で使われています。限りなくメンテナンス費用が抑えられる高機能のサイディングも登場していますが、決して「メンテナンスフリー」な材料というわけではありません。

大切なのは日頃の点検と、傷やひび割れ、反りなどをできるだけ小さいうちにこまめに補修すること、そして定期的な表面塗装の塗り替えとコーキングの打ち替えを行うことです。

家の劣化を防ぎ長く安全に住むためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。

これまでお住まいの家で外壁塗装を考えたことがなかった方も、今回お話したメンテナンスのサインやサイディングの寿命を参考にして、ぜひお家の外壁をチェックしてみてください。

塗装屋ぬりべえでは柏市をはじめ成田市、香取市、旭市など千葉県北東部、茨城県南部で外壁や屋根の塗装事業を展開しています。外壁のリフォーム、再塗装、補修をご検討の際はぜひお気軽にご相談ください。

窯業系サイディングの塗装事例①:階を分けて塗分けた外壁が外観のアクセントに

窯業系サイディングの塗装事例②:耐久性の高さでラジカル制御型シリコン塗装を選択

窯業系サイディングの塗装事例③:ベランダの貼替え部分を色分けしアクセントに

この記事を書いたスタッフ

塗装屋ぬりべえ 編集部
塗装屋ぬりべえ 編集部
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