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結露で外壁にカビが生える?冬の湿気から家を守る「防カビ塗装」の効果

最終更新日時 : 2026.02.24

結露で外壁にカビが生える?冬の湿気から家を守る「防カビ塗装」の効果

結露で外壁にカビが生える?冬の湿気から家を守る「防カビ塗装」の効果

「カビは梅雨や夏のもの」というイメージがありますが、実は冬こそ外壁のカビに注意が必要な季節です。

その最大の原因は、室内外の温度差によって生じる「結露」にあります。

外壁が湿気を帯び続けることで、カビや菌が繁殖し、家の美観だけでなく構造体まで蝕むことも。

今回は、冬の結露がなぜカビを招くのか、そして最新の「防カビ塗装」がどのように家を守るのか、詳しく解説します。


この記事はこんな方におすすめ!
・冬になると外壁の北側や日陰に黒ずみが目立ってくる方
・室内で結露がひどく、外壁への影響も心配されている方

1 冬の「逆転現象」が招く外壁結露とカビのメカニズム

冬のカビの主因は「表面結露」と「内部結露」です。夜間に外気温が急激に下がると、外壁材そのものの温度も氷点下近くまで低下します。一方で、室内は暖房で暖められ、加湿器などで湿度が保たれています。

このとき、壁の内部や表面で急激な温度変化が起き、空気中の水分が水滴となって外壁に付着します。特に、日の当たらない北面の壁や、風通しの悪い狭小地の壁は、付着した水分が日中も蒸発せずに残り続けます。

カビの胞子は常に空気中に浮遊しており、水分、温度(5〜35度)、栄養源(ホコリや古い塗膜)の3条件が揃うと爆発的に増殖します。「冬は寒いからカビは生えない」というのは誤解で、冬の日中の穏やかな気温と、結露による継続的な水分供給は、カビにとって絶好の繁殖環境となります。

一度根を張ったカビは、外壁材の微細な穴の奥深くまで侵入し、塗装の防水機能を内側から破壊していくのです。

  • 室内外の温度差が激しいほど結露が発生しやすく、外壁は常に「湿った布」のような状態になる。
  • カビは塗膜を栄養として分解するため、放置すると外壁の防水性が著しく低下する。
  • 冬に発生したカビを放置すると、春の暖かい雨とともに一気に家全体へ広がってしまう。

2 一般的な塗料では防げない?「防カビ塗装」の特殊な仕組み

「普通のシリコン塗料でもカビは防げるのでは?」と思われるかもしれません。確かに、多くの塗料には最低限の防カビ剤が含まれていますが、それはあくまで「塗料そのものが缶の中で腐らないため」程度の微量であるケースがほとんどです。

本格的な「防カビ塗装」は、JIS規格などで定められた数十種類、あるいは数百種類の菌に対して抵抗力を持つ、強力かつ持続性の高い薬剤が配合されています。

最新の防カビ塗料は、菌を単に殺すだけでなく、菌の細胞膜を破壊して増殖を「阻害」する仕組みを持っています。これにより、カビが耐性を持って再び発生するのを防ぎます。

また、塗膜の表面を親水性(水に馴染みやすい性質)にすることで、結露が発生しても水滴にならずに薄く広がり、乾燥を早める工夫がなされているものもあります。冬の過酷な湿気環境から家を守るには、こうした「バイオ技術」を応用した塗装プランが不可欠なのです。

  • 専門的な防カビ塗料は、住宅に発生しやすい約600種類以上の菌に対応しているものもある。
  • 薬剤が雨で流れ出にくい「徐放性(じわじわ効く)」技術により、10年以上の効果持続を目指す。
  • アレルギー体質の方がいる家庭では、防カビ塗装が室内の空気質改善にも間接的に寄与する。

3 「透湿性」が鍵!壁の中の湿気を逃がす重要性

冬の結露対策において、防カビ剤と同じくらい重要なのが塗料の「透湿性(とうしつせい)」です。住宅の壁の中には、室内から漏れ出した水蒸気が溜まりやすい構造になっています。

もし外壁を全く水を通さないビニールのような塗料で密閉してしまうと、壁の中の湿気が逃げ場を失い、断熱材を湿らせ、壁の内側からカビや腐敗を招きます(内部結露)。

優れた防カビ塗装は、「外からの雨水は通さないが、中からの湿気は通す」というナノレベルの穴が開いた構造を持っています。これにより、冬の暖房によって生じた壁内部の余計な水分をスムーズに外へ排出し、壁の中を常にドライな状態に保ちます。

この「呼吸する壁」を作ることこそが、カビの発生源を根本から断ち、家を長持ちさせるための高度なプロの技術です。塗装リフォームを検討する際は、防カビ性能とセットで、この透湿係数についても業者に確認することをお勧めします。

  • 透湿性の低い塗料は、壁内部の結露を閉じ込め、数年後に「塗装の膨れ」を引き起こす原因になる。
  • 「呼吸する塗料」を選ぶことで、木造住宅の骨組みである木材の腐朽を未然に防げる。
  • 断熱リフォームを予定している場合は、特にこの「湿気の逃げ道」の確保が死活問題となる。

4 施工品質を分ける「下地処理」と「高圧洗浄」の徹底

どんなに高機能な防カビ塗料を使っても、下地にカビの根が残っていれば、数ヶ月で再発してしまいます。

冬の塗装工事において最も重要なのは、目に見えないカビの菌糸を死滅させる「バイオ洗浄」です。一般的な水洗いだけでは、表面の汚れは落ちても、外壁材の細孔に入り込んだカビは除去できません。

専用の洗浄剤を塗布し、一定時間置いて菌を根絶させてから高圧洗浄を行う。このひと手間が、防カビ塗装の寿命を決定づけます。

また、冬場は洗浄後の「乾燥」にも十分な時間をかける必要があります。表面が乾いているように見えても、外壁材の内部に水分が残ったまま塗装をすると、将来的にカビが再増殖する温床になります。プロの塗装店は、水分計を使用して乾燥状態を数値で管理し、最適なタイミングで塗装工程に入ります。

「冬だからこそ、乾燥には夏以上の時間をかける」。この誠実な姿勢を持つ業者に依頼することが、カビのない美しい外壁を長く維持するための唯一の道です。

  • バイオ洗浄は、カビやコケを「根っこから分解」するため、その後の塗料の密着性も劇的に高まる。
  • 冬の低い気温下では乾燥が遅いため、工程表に余裕を持たせているかどうかが優良業者を見極めるポイント。
  • カビがひどい箇所には、防カビ配合の「下塗り材」を併用するダブルガード処置が有効。

まとめ

冬の外壁に現れる黒ずみやカビは、家の防水性能が限界に達しているというサインです。

結露という避けられない自然現象に対し、最新の防カビ技術と「呼吸する」透湿塗装を組み合わせることで、住まいの健康状態を劇的に改善できます。

見た目を綺麗にするだけの塗り替えではなく、湿気という「目に見えない敵」から家を守るための機能的な投資を検討してみませんか?まずは、北側の壁にカビの兆候がないか、ご自身の目でチェックしてみてください。

この記事を書いたスタッフ

塗装屋ぬりべえ 編集部
塗装屋ぬりべえ 編集部
かけがえのない日々の想い出を、より素敵に彩るお手伝いこそ、私たちハウジング重兵衛のしあわせです。
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・一級建築士
・二級建築士
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