屋根は普段全体を見ることはありませんが、たまに見えたときに気になったりふと状態が不安になったりすることもあるかもしれません。屋根雨や風、紫外線の影響を直接的に受けているため、こまめに点検しておきたいものです。屋根材ごとの点検方法やチェックポイント、点検のタイミング、自分でもできる安全な点検方法についてご紹介します。
◼ コラムのポイント
1、屋根材ごとの点検方法やチェックポイントを知ることができます
2、屋根点検のタイミングを学ぶことができます
3、自分でもできる安全な点検方法を知ることができます
目次
◼ 屋根の点検
屋根の点検では、屋根材によってチェックポイントが異なります。戸建ての家で多く使われているスレート屋根と瓦屋根、金属屋根についてご紹介します。
・スレート屋根
スレート屋根はセメントと繊維質を混ぜて作られた素材であり、薄く加工されているので軽量なのが特徴。デザイン性にも優れていることから、日本の住宅のうち約7割を占めているといわれています。
スレート屋根は普及率が高い屋根材ですが、防水性が低いことから定期的な塗装が必要です。防水性の有無をチェックするために、水をかけて弾くか吸水するかを確認します。吸水するようになるとその他の劣化を引き起こしてしまう可能性があるため注意が必要です。
色褪せが起こっていないかどうか、コケが生えていないかどうか、屋根材が反っていないかどうか、ひび割れは起こっていないかどうか、など点検時のチェックポイントはたくさんあります。
またスレート屋根は屋根材が重なり合ってできているため、頂点にある「棟板金」にも注意が必要です。棟板金が浮いたりつなぎ目が劣化していたりすると、台風の際に棟板金が飛んでいってしまうことも。釘がゆるんで棟板金がゆるんでいないかどうかつなぎ目のコーキングが劣化していないかどうか、棟板金が錆びていないかどうか、などを点検時にチェックする必要があります。
→スレート屋根は塗装が必要?正しくメンテナンスしよう
・瓦屋根
瓦屋根は粘土を焼き固めた素材で、日本の古くからの建物に使われている屋根材。新しく建てられる家に使われることは少ないですが、メンテナンスをしっかり行えば100年ほど維持できるといわれています。
瓦屋根では、瓦と瓦の隙間を漆喰で埋めて固定していますが、崩れたり剥がれたりしていると補修しなければなりません。点検の際には漆喰の状態の確認を行います。また屋根の頂点にある棟瓦はビスで固定されていますが、雨風や地震の揺れなどによって浮いてしまうこともあるため、こちらも点検時の確認が必要です。
他にも瓦のズレや割れがあると、台風の際に飛んでしまう可能性があって危険であること、雨漏りを引き起こす可能性があること、などから補修が必要です。
→瓦屋根の修理方法とそれぞれのメリットとデメリット
・金属屋根
金属屋根の中でも最近はガルバリウム鋼板の人気が高まっていますが、昔はトタン屋根を使用することもありました。ガルバリウム鋼板は軽量であることや金属屋根の中では錆びに強いことなどから、新築時はもちろんリフォーム時に選ばれることも増えてきています。
屋根の頂点にある部材である棟板金が浮いていないかどうか、つなぎ目は劣化していないかどうか、棟板金を留めている釘やビスに浮きやゆるみがないかどうか、などを点検時に確認します。他にも金属屋根全体の色褪せや錆び、付帯部分などを全体的にチェック。
→外壁素材の金属サイディングとは?メリットや補修の仕方をご紹介
◼ 屋根点検のタイミング
屋根点検の方法やチェックポイントを屋根材ごとにご紹介しましたが、どのようなタイミングで点検を行うべきなのでしょうか。
・3〜5年に一度
屋根は普段見ることができない場所ですが、だからこそ異変に気付くために早めの点検がおすすめ。「3〜5年に一度は点検を行う」という風に定期的なタイミングを決めておくと安心です。
点検を依頼したら必ずその後塗装やメンテナンスの契約をしなければならないということはありません。むしろそのように契約を迫ってくる業者は信頼できないかもしれません。点検のみこまめに行い、何か異常や劣化の症状が見られる場合に塗装やメンテナンスを行うのはいかがでしょうか。
・台風や大雨、大雪などの災害後
屋根は普段から雨風や紫外線の影響を受け続けていますが、台風や大雨、大雪などの災害後は特に劣化が進行することがあります。屋根が割れたり落ちたり、雨漏りが起こったり、大雪によって屋根に重みがかかってしまったり、さまざまな被害が考えられます。
また何か被害を受ける可能性もありますが、具体的に何かが起こったというわけではなく劣化の状態を見るためのタイミングとして災害後を目安とすることもできます。
→無料の屋根診断とは?自分でできる点検や種類ごとの違いも
◼ 自分でできる安全な点検方法
屋根材ごとの点検や点検のタイミングについてご紹介しましたが、「自分でも点検できるの?」と気になる方も多いかもしれません。慣れていない状態で屋根の上に登るのは非常に危険なので、絶対に登らないようにしましょう。どうしても自分で点検したいという方は、安全な点検方法を参考にしながら無理のない程度で点検してみてください。
・2階の窓から1階の屋根を見る
家のつくりによっては、2階の窓から1階の屋根を見ることができることもあります。2階の窓のうち屋根が見える箇所はないかどうか探してみましょう。窓から身を乗り出しすぎると危険なので、あくまでも安全を確保しながら軽く確認するつもりで行ってください。
また屋根の場所によって雨が当たりやすかったり紫外線を受けやすかったりする部分が異なります。たまたま見た箇所は問題なくても、他の箇所が劣化している可能性もあるため、できれば業者にも点検を依頼するようにしましょう。
・ベランダに脚立を立てる
ベランダに脚立を立てると屋根の上が見えることがあります。このとき脚立をしっかりおさえてくれる人がいる場合にのみ行うようにしてください。ベランダに屋根がある場合は脚立を立てることができないこと、屋根の頂点部分までは見えないこと、転落の危険があるため慎重に行うことを頭に入れておきましょう。
・近くの高台や近所の家から見る
家の近くに高台があったり、近所の家から自宅の屋根が見える場合、そこから屋根の様子を見ることもできます。遠目からの確認にはなりますが、全体の汚れや色褪せ、瓦のズレなどに気付けることもあります。他の方法よりも安全性が高く手軽なので、一度試してみてください。
・屋根裏を確認する
屋根の状態を見るのが難しい場合は、屋根裏の点検をしてみてはいかがでしょうか。2階の押し入れやクローゼットの天井に付いている点検口から屋根裏に入ることができます。シミがあったり断熱材が湿っていたりする場合は、雨漏りが起こっている可能性があります。屋根ほどの危険性はありませんが、天井の床を踏み抜くことのないように慎重に歩くようにしましょう。
◼ 信頼できる業者選び
屋根の点検は定期的に行うのがおすすめですが、その後無理に塗装やメンテナンスを契約させられることのないように信頼できる業者を選ぶ必要があります。屋根点検における信頼できる業者選びのポイントはこちら。
- ・小さな補修から吹き替えまで幅広い対応
- ・写真を撮って記録に残してくれる
- ・火災保険の提案をしてくれる
→外壁塗装の優良業者の見分け方|悪徳リフォーム会社を回避
◼ まとめ
屋根は普段見えないからこそ劣化が進んでいることがあります。実際に雨漏りなどの被害を受ける前に、こまめに屋根の点検を行うようにしましょう。塗装屋ぬりべえでは屋根の点検を無料で行っております。もし塗装やメンテナンスが必要なことがあれば、お客様の現状への不満やご要望にお応えできるようなプランをご提案させていただきます。千葉県や茨城県で屋根の点検、屋根や外壁の塗装をご検討の際はぜひお気軽にご相談ください。