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塗装屋が解説!「塗れない屋根」の真実と正しい対処法

牧 大介
牧 大介
最終更新日時 : 2024.10.05

塗装屋が解説!「塗れない屋根」の真実と正しい対処法

塗装屋が解説!「塗れない屋根」の真実と正しい対処法

なぜ「塗れない屋根」があるのか?

近年、アスベスト問題が大きく取り上げられるようになり、住宅の屋根材もノンアスベストへと切り替わってきました。しかし、このノンアスベストへの移行期に製造された屋根材の中には、「塗れない屋根」と呼ばれるものがあることをご存知でしょうか?

「塗れない屋根」は、一般的にスレート屋根材の一種で、表面に特殊なコーティングが施されているため、一般的な塗料が密着しにくい構造になっています。このコーティングは、耐候性や耐久性を高める目的で施されていますが、同時に塗料との相性が悪く、塗装してもすぐに剥がれてしまうという問題を抱えています。

時期的には1990年後半~2004年頃までに製造・施工された屋根材はかなりの割合でこの「塗れない屋根」に該当すると思われます。この時期の特定の屋根材はどのメーカーも耐久性に乏しく、おおよそ8年~10年位すると亀裂、剥がれなどの不具合が多く報告され、現在は生産されていません。

塗装出来ない・おすすめ出来ない屋根材7選

  • パミール
    メーカー: ニチハ特徴: 薄いスレートを何層にも重ねて圧縮した構造。重厚感があるが、割れや欠けが発生しやすく、塗装が難しい。問題点: 表面のコーティングが剥がれやすく、雨漏りの原因となることも。
  • コロニアルNEO
    メーカー: ケイミュー
    特徴: スレート屋根材の代表的な製品。耐久性やデザイン性に優れているとされていたが、経年劣化によるひび割れや表面の剥がれが起こりやすい。
    問題点: 長期間の使用により、表面が白化したり、コケが生えやすくなったりする。また、先端部分の劣化も起こりやすい。
  • ザルフ
    メーカー: クボタ
    特徴: コロニアルNEOと似た形状だが、スリット幅がやや広い。
    問題点: コロニアルNEOと同様に、ひび割れや劣化が起こりやすい。
  • アーバニー
    メーカー: クボタ
    特徴: うろこのような形状が特徴。デザイン性が高いが、強度が低く、割れやすい。
    問題点: ひび割れや欠損が多く発生し、部分的な修理が難しい。
  • レサス
    メーカー: 松下電工(現・パナソニック)
    特徴: 表面が滑らかで光沢がある。
    問題点: 強度が低く、割れやすい。塗装しても長持ちしない。
  • グリシェイドNEO
    メーカー: ケイミュー
    特徴: コロニアルNEOの改良版として開発された。
    問題点: コロニアルNEOと同様の問題が発生する可能性がある。
  • セキスイかわらU
    メーカー: 積水化学工業
    特徴: U字型の形状が特徴。
    問題点: 表面の腐食、ひび割れ、先端部の崩れなどが起こりやすい。

共通する問題点

  • 経年劣化: 長期間の使用により、表面の劣化、ひび割れ、割れなどが発生しやすい。
  • 塗装の剥がれ: 塗装が定着しにくく、すぐに剥がれてしまうことがある。
  • 雨漏りの原因: ひび割れや剥がれが原因で、雨漏りが発生する可能性がある。

リフォームを検討する際の注意点

  • 専門家の診断: 屋根の状態を正確に把握するために、専門業者に診断を依頼することが重要です。外壁屋根塗装の見積もり依頼と一緒に依頼してみましょう
  • 複数の業者から見積もりを取る: 複数の業者から見積もりを取り、比較検討することがおすすめです。業者によって判断も変わります。見積もり依頼をするときに、家屋図面(平面図、立面図、矩計図、仕様書など)があるとより詳細にわかります。
  • 保証期間: リフォーム後の保証期間を確認しましょう。使用材料の保証、施工に関する保証など、何がどこまでの保証があるのかしっかり確認しましょう。
  • 費用: 屋根の大きさや状態、使用する材料によって費用は大きく異なります。
  • これらの屋根材は、製造から時間が経っているものが多く、屋根カバー工法や葺き替えを検討する必要があるケースも少なくありません。もし、ご自宅の屋根がこれらの屋根材でできており、問題を抱えているようでしたら、専門業者にご相談ください。

まとめ

  • 屋根材には「塗れない屋根」と言われる塗装困難な種類がる。
  • 1990年後半から~2004年ごろに建てられた家に多い。築20年~35年位の物件。
  • 塗装が出来ないため、葺き替えやカバー工法での対処が必要になる。
  • 塗装業者による調査が必要。

自分の家の材料は何なのか、どんなものが使われているのかを知っておくことは大切なことです。
状況がわかれば必要な工事も予算の相場も見えてきます。思いがけない多額の予算が必要になると大変ですよね?そうならないためにも、まずは我が家のことを知る!そして見積もり依頼によって現状の把握と現在の相場を掴みましょう。
明らかな変化が起きてからだと手遅れになってしまうケースも。そんなお家を沢山見てきました。10年~13年位を目安に塗装業者に相談してみましょう。
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この記事を書いたスタッフ

牛久・龍ヶ崎・阿見店
牧 大介
お客様がより愉しく、快適に暮らすお手伝いができるアドバイザーになれるよう、知識と経験を深めていきたいです。