外壁の劣化が気になってきたら、塗装を検討しますよね。外壁塗装における塗料選びでならむこともあるかもしれませんが、業者との打ち合わせ前に基本的な知識を身に付けておきましょう。打ち合わせがスムーズに進み、外壁塗装を成功へとつなげることができることでしょう。
◼ 塗料の成分
外壁塗装で使用される塗料は、合成樹脂と添加物、顔料、溶剤類の4種類で構成されています。まずは塗料に含まれるこれらの成分について知っておきましょう。
・合成樹脂
合成樹脂とは耐久性を決める主成分のことであり、塗膜を保護してくれる役割があります。塗料には、アクリル塗料やシリコン塗料、フッ素塗料などさまざまな種類がありますが、これらの名称は合成樹脂の種類によって決められています。合成樹脂の種類によって塗料の品質が変わってくるため、後ほど塗料のグレードや機能についてご紹介します。
・添加物
添加物は、塗膜の機能をアップさせるために追加される成分のこと。品質を安定させること、作業効率を上げること、塗装後に塗料を保護することがその目的です。例えば、塗膜の光沢をなくすための艶消し剤、顔料を混ぜたときに生じる色ムラを防ぐ色別れ防止剤、塗膜の腐蝕を防ぐ防腐剤や防カビ剤など。塗料を選ぶ際には、塗膜に機能を追加してくれる添加物にも注目してみてください。
・顔料
顔料は、塗膜に色を付けるための成分。塗料に顔料が入っていて塗装したときに色がつくのがエナメル塗料、顔料が入っていないのがクリヤー塗料といいます。塗料にはそもそも色が付いているものしかないと思っていた人もいるかもしれませんが、顔料が入っていない無色透明のクリヤー塗料もあります。さまざまなカラーバリエーションの中から好きな色を選んで理想の外壁を実現したい人はエナメル塗料、既存の外壁デザインをそのままに機能だけ付加してほしいという人はクリヤー塗料を選ぶと良いでしょう。塗装する部分によっても推奨されている塗料が異なるため、現地調査を行った業者と相談して決めてみてください。
・溶剤
塗料を液体化させてくれるのが溶剤。もともと塗料に含まれる合成樹脂、添加物、顔料は液体ではなく固体の状態なので、液体で溶かすことで塗りやすくする必要があります。外壁に塗装したあとは溶かした液体が蒸発して密着してくれます。塗料を溶かす溶剤が水であれば水性塗料、シンナーなどの溶剤で溶かすときは油性塗料といいます。
◼ 塗料のグレードや機能
塗料の主成分である合成樹脂の種類によってグレードや耐久性が変わってくることをご紹介しました。外壁をパッと見ただけでどの種類の塗料が使われているか分かる人は少ないかもしれませんが、実は塗料ごとに特徴や強みが異なります。そこで外壁塗装に使われる塗料の種類をご紹介します。
・アクリル塗料
アクリル塗料はアクリル樹脂を主成分としており、日用品など身近な製品でよく使用されている塗料です。耐用年数が短い代わりに費用も安く抑えられるため、新築の住宅で使われることがあります。
・ウレタン塗料
ウレタン塗料はウレタン樹脂を成分とする塗料であり、弾性を持つことが特徴です。弾性があることで塗膜が動き、ひび割れを防いでくれます。アクリル塗料のように耐用年数は長くないため、次回も早めに塗装をする予定がある場合などにはおすすめの塗料です。
・シリコン塗料
塗装屋ぬりべえが取り扱っている塗料の中でも6~7割のお客様が選ばれるのがシリコン塗料。汚れがつきにくいことや自然環境への耐候性が高いのが特徴であり、耐用年数は10~12年となっています。シリコン塗料の中でも水性塗料と油性塗料に分けられ、それぞれ1液型と2液型に分けられます。油性の2液型が品質や耐久性に優れていますが、その分費用や手間がかかってしまうため、お客様の希望に合わせて品質と耐久性、費用のバランスをチェックする必要があります。
・ラジカル塗料
2010年代に登場したラジカル塗料は、最新鋭のハイテク塗料ともいわれています。塗料が紫外線を吸収することで発生するラジカルという物質は塗料の劣化を引き起こしてしまいます。高耐候酸化チタンと光安定剤という2つの成分を含むことで、ラジカルの発生を防ぐことから「ラジカル塗料」と名付けられました。外壁や屋根など施工場所を問わず汎用性に優れており、耐用年数は12~15年となっています。性能が高いにもかかわらず価格が安いため、コストパフォーマンスに優れているのも特徴の一つです。
・遮熱塗料
紫外線を反射して効率よく逃がしてくれるのが遮熱塗料。家の中の熱がこもったり室内の温度が上がったりするのを防いでくれる効果があります。夏には冷房費を節約できるだけではなく、節電効果によりヒートアイランド現象の対策にも貢献できます。金属製の屋根や吹き抜け構造の家、2~3階建ての家では特に効果が期待できます。耐用年数は12~15年であり、汚れに強い性質も持ち合わせていることも特徴としてあげられます。
・フッ素塗料
紫外線を反射して効率よく逃がしてくれるのが遮熱塗料。家の中の熱がこもったり室内の温度が上がったりするのを防いでくれる効果があります。夏には冷房費を節約できるだけではなく、節電効果によりヒートアイランド現象の対策にも貢献できます。金属製の屋根や吹き抜け構造の家、2~3階建ての家では特に効果が期待できます。耐用年数は12~15年であり、汚れに強い性質も持ち合わせていることも特徴としてあげられます。
・無機塗料
無機塗料は、文字通りセラミックやレンガ、鉱物といった炭素を含まない無機物を主成分としています。無機物が主成分であることから紫外線によるダメージを受けにくく、耐用年数は18~20年という長さを誇っています。親水性が高いため付着した汚れを浮かび上がらせて雨水によって洗い流してくれます。防カビや防苔効果もあり、不燃性を持つことも無機塗料の特徴です。
◼ 実際の塗装事例はこちら
塗料についての基本的な知識が分かったところで、実際の塗装事例も見てみましょう。具体的なイメージを膨らませることで、理想の外観へと近付くはずです。
・ホワイトのおしゃれな外壁塗装
屋根からの雨漏り補修や外壁の防水効果の改善をご希望とのことでした。限られた予算の中でリフォームプランをご提案致しましたが、安心して暮らせるようになったとお喜びいただけました。またもともとグレーの色味でしたが、白を選ぶことで以前よりも明るい印象に仕上がっています。イメージチェンジを検討しているときはガラリと変更したいと思う人も多いかもしれませんが、グレーから白のようにマイナーチェンジであれば気軽に挑戦しやすいかもしれません。
・コケが目立ちにくいように濃い緑に塗装
コケが目立つのが気になるため、失敗しないような業者に依頼したいとのことでした。もともとは淡い色だったためコケが目立ちやすかったのですが、濃い緑色を選ぶことでコケが目立ちにくい色に仕上がっています。重厚感のある色に仕上がって良かったとのお声をいただきました。また次の塗装時期を先延ばしにできるように、耐久性の高い無機塗料を使用しています。
・暖色系の明るい色で塗装
ベランダ軒下からの雨漏り修理と、塩害の影響を受けた外壁の塗装を行いました。塗装前は白に近い色でしたが、暖色系の濃い目の色に塗り替えることで違った印象に仕上がっています。工期が長くかかってしまいましたが、外観を新しく生まれ変わらせることができた上に雨漏りを解消することができました。
◼ まとめ
外壁塗装を行う際には、外壁材との相性や機能性、デザインなどを考慮しながら塗料を選びます。塗料を選ぶ際に知っておきたい塗料の成分やグレードによる種類についてご紹介してきました。基本的な知識を身に付けた上で打ち合わせに挑むことで、打ち合わせをスムーズに進められるだけではなく塗装の失敗を防ぐことができます。
塗装屋ぬりべえでは、千葉県と茨城県で外壁や屋根の塗装を行っています。創業120年のリフォーム会社『ハウジング重兵衛』がプロデュースする塗装専門ブランドとして塗装事業を展開しています。お客様のご要望をお聞きし、できる限り理想に近づけられるように全力を尽くしております。千葉県と茨城県で外壁塗装をご検討の際はぜひお気軽にご相談ください。電話やメールでのお問い合わせもお待ちしております。