屋根や外壁の塗装を検討しているとき、遮熱塗料という言葉を耳にしたことがある方も多いかもしれません。遮熱塗料とはどのような塗料なのか、遮熱塗料を選ぶメリットやデメリットとして何があげられるのか、屋根の塗装におすすめの理由などを詳しくご紹介します。他の塗料との違いを知った上で選ぶようにしましょう。
◼ 遮熱塗料とは
遮熱塗料とは、太陽光を反射することで家が受ける熱の影響を軽減させる効果を持つ塗料のこと。屋根に遮熱塗料を塗ることで熱の吸収を抑えられるため、温度が上がりすぎるのを防ぐことができます。
遮熱塗料を屋根に塗装すると、最大で15〜20度ほど屋根の表面温度を下げることができるといわれています。
遮熱塗料と同じように、家の中の温度が上がるのを防げる塗料として断熱塗料というものがあります。遮熱塗料は、塗料が光を反射して家の中に入ってくる熱を少なくする効果がある一方で保温効果はありません。
断熱塗料は光を反射するわけではないため熱の発生を抑えることはできませんが、熱や冷気の侵入を防ぐことで家の中の温度が上昇するのを防いでくれます。
◼ 遮熱塗料のメリット
遮熱塗料を選ぶことで家の中の温度の上昇を防げるということが分かりましたが、その他にもメリットはたくさんあります。
・家の中の温度が快適
遮熱塗料の特徴として既にご紹介しましたが、太陽光を反射することで家の中の温度上昇を防ぎ、温度を快適に保ってくれる効果があります。
屋根の表面温度としては最大15〜20度、家の中の温度は最大2〜3度下がってくるでしょう。夏に2〜3度温度が低いと体感としてかなり涼しく感じられるので、暑い夏の快適度はぐんと上がるはずです。
・光熱費が削減される
光熱費が削減されるのも遮熱塗料を選ぶメリットの一つ。遮熱塗料で塗装すると家の中の温度上昇を防げるため、冷房を付ける頻度が下がり、付けたときでも設定温度を低くしなくて良くなりますよね。
家の中の温度が1度下がるだけで電気代の約10%を削減できるといわれているため、冷房の使いすぎを防ぎ光熱費を削減できるだけではなく、省エネにも繋がります。
・耐用年数が長い
遮熱塗料の耐用年数は12〜15年。シリコン塗料の耐用年数は8〜10年なので、1.5倍ほど耐久性が高いといえます。環境にもよりますが、一度塗装をすると12〜15年塗装を行わなくて済むため、メンテナンスの頻度を少なくできるメリットにも繋がります。
・熱による劣化を防げる
屋根や外壁は太陽光が当たることで熱によって劣化が進んでしまいやすいもの。しかし遮熱塗料は光を反射してくれるため、熱によるダメージを減らすことができます。屋根や外壁はさまざまな要因で劣化しますが、そのうちの一つである熱による劣化を防げるのは大きなメリットだといえるでしょう。
◼ 遮熱塗料のデメリット
遮熱塗料にはたくさんのメリットがあることが分かりました。次に遮熱塗料で塗装を行うデメリットも把握しておきましょう。
・費用が高い
遮熱塗料は一般的な塗料と比べて費用が高いことがデメリットの一つ目。一度に大きな出費があることに抵抗がある場合は安い塗料を選ぶ方が向いているかもしれません。
しかし遮熱塗料は費用が高い分耐久性に優れており耐用年数が長いため、メンテナンスの頻度や手間を考えるとコストパフォーマンスが低いとはいえません。
安い塗料と比べるとどうしても費用の差は出てきてしまいますが、安い塗料にはそれなりの理由があることもあるため、総合的に判断するようにしましょう。
塗装屋ぬりべえのプランにおいて一番安い塗料であるシリコン塗料は外壁+屋根+付帯塗装のパックで79.8万円。遮熱塗料はパックで84.8万円なので、その差は5万円。
塗装屋塗りべえがご提供しているシリコン塗料は安いとはいえ性能が低いものではありませんが、5万円の差で遮熱効果があって耐用年数が1.5倍になるのであれば遮熱塗料を選ぶ価値があると思っていただける方も多いかもしれません。
・保温効果はない
はじめに遮熱塗料と断熱塗料の違いをご紹介したように、遮熱塗料には冬の寒さを補う保温効果はありません。外からの熱を家の中に伝えないようにする効果はありますが、家の中のあたたかさを保つ効果はないためです。
夏の暑さが厳しい地域には最適の塗料ですが、冬の寒さが厳しい地域にはデメリットとなるかもしれません。
・汚れで効果が薄れてくる
遮熱塗料は、塗膜の表面がきれいな状態が一番効果を発揮してくれます。耐用年数が長いとはいえ、年数が経つにつれて汚れが出てくると効果が薄れてきてしまいます。定期的に洗浄を行うなどメンテナンスすることで効果を維持できます。
◼ 屋根に遮熱塗料がおすすめの理由
遮熱塗料は屋根の温度を上昇させる原因となる太陽光を効率的に反射してくれる効果があります。表面温度の上昇を抑えることで家の中の温度が上がるのを防ぎ、家の中での生活を快適にしてくれるという仕組み。
より効果を高めたい場合は、黒などの熱を吸収しやすい色ではなく反射率の高い白や白に近い色を選ぶのがおすすめです。
また屋根からの熱の吸収を防ぐためには、遮熱塗料で塗装すること以外にも遮熱機能付きの屋根材を選んだり遮熱シートを採用したりすることもできます。
しかし手間や費用の面から考えると、遮熱塗料で塗装するという対策が一番手軽だといえます。
屋根塗装に使用する塗料選びで悩んでいる場合、せっかく屋根を塗装するのであれば遮熱塗料を選ぶことで家での生活をより快適にすることができるはずです。
◼ まとめ
屋根の塗装をする際、遮熱塗料を勧められたものの、具体的な特徴やメリット、デメリットがわからないという方も多いかもしれません。遮熱塗料は太陽光の熱を反射することで家の中の温度を快適に保ってくれる効果のある塗料。
外壁に塗装する場合に選ばれることもありますが、直接太陽光を受ける屋根に使用することでより効果を高めることができます。
費用が高いというデメリットはありますが、安い塗料にはそれなりの理由があることもあるため、耐用年数の高い遮熱塗料はコストパフォーマンスが悪いとはいえません。メンテナンスの費用や手間、塗料としての性能を考えるとおすすめの塗料だといえます。
塗装屋ぬりべえは屋根や外壁の塗装を行なっている会社です。遮熱塗料だけではなく、シリコン塗料やラジカル塗料、フッ素塗料、無機塗料などさまざまな塗料を取り扱っておりますので、塗料選びでお悩みの方はぜひお気軽にご相談ください。千葉県と茨城県での屋根・外壁塗装は塗装屋ぬりべえにお任せください。
・遮熱塗料で屋根からの熱を遮断
屋根からの熱が気になることから塗装のご依頼をいただきました。外壁よりも屋根の方が劣化が早いため、外壁と屋根が均一に劣化するように、外壁よりもグレードの高い塗料をご希望でした。ベージュ系の外壁の色から淡い緑に雰囲気を変え、おしゃれに仕上がりました。
・サビが出ていた屋根を遮熱塗料で塗装
前回の塗装から10年が経過していたため、定期的な塗装をご希望でした。耐久性とコストのバランスが良いラジカル塗料で外壁を塗装、既存の色と似た色で仕上げました。外壁と屋根の耐久性のバラつきを防ぐために、屋根は耐久性が高く遮熱効果もある遮熱塗料を採用。サビが出ていた屋根もきれいに塗装できました。