外壁の塗装を行うように、屋根にも塗装を行う必要があります。外壁は劣化によって色褪せたり変色したりすると美観が損なわれてしまいますが、屋根は高い位置にあることから外壁ほど見た目が悪く感じることはありません。そのためつい塗装を後回しにしてしまいがちかもしれませんが、費用を抑えるコツを知ることでお得に屋根塗装を行えます。屋根塗装の必要性や時期を知った上で、費用を抑えるコツと注意したいポイントをご紹介します。
◼ 屋根塗装の必要性
屋根は高い位置にあることからなかなか全貌を見ることは少ないかもしれません。そのため劣化に気付きにくく塗装を後回しにしがちな部分でもあります。しかし見た目の変化が分かりやすい外壁と同じように屋根も塗装が必要です。
・屋根材によっては塗装の必要なし
屋根材にはさまざまな種類がありますが、粘土でできている和瓦は塗装の必要がありません。瓦には和瓦の他にもセメント瓦やモニエル瓦などがありますが、それらは塗装が必要な屋根材です。また他にも、塗装しても劣化を防ぐことができなかったりメンテナンスの意味がなかったりする屋根材もあります。商品名としては「パミール」「レサス」「シルバス」「セキスイかわらU」など。塗装を行っても劣化の症状が改善されるわけではなく費用がかかるだけなので注意が必要です。
・家の保護
家は中で生活する人を守ってくれる役割がありますが、その家を守っているのは屋根や外壁です。屋根は雨風や紫外線を受け続けているため、見た目では分からなくてもダメージを受けています。雨による吸水やサビ、飛来物による傷、紫外線による色褪せなど、さまざまなダメージが考えられます。また年数が経つと塗装した表面の塗膜が劣化して、屋根材だけではなく家自体の劣化につながる場合もあります。家に長く住みたいと思っているのであれば、屋根は定期的に塗装する必要があります。
・美観の維持
屋根塗装の役割の一つに、見た目もあげられます。屋根全体を目にすることは少ないですが、少ししか見えていなくても屋根が美しく塗装されているかどうかで家の印象は変わってきます。経年劣化や紫外線によって色褪せてしまったり、塗装が剥げてしまったりすると外観を損ねてしまうため、美しさを取り戻すためにも塗装は必要です。
・機能性の維持
屋根塗装に使用する塗料にはさまざまな種類があり、機能が備わっている塗料もあります。汚れが付きにくい効果のある低汚染性塗料や親水性に優れている塗料、遮熱効果や断熱効果のある塗料、防カビや耐候性に優れている塗料もあります。屋根材の素材によってカバーしたい機能もあれば、住んでいる地域によって防ぎたいポイントが異なります。
機能性の高い塗料を使用していたとしても、年数が経つと効果は薄れていきます。塗料ごとの耐用年数を目安にして、定期的に塗り替えを行うことで機能性を維持することができます。
◼ 屋根塗装の時期
屋根は高いところに上らなければ見えにくい場所なので、劣化に気付きにくいかもしれません。そのため目安となる塗装時期を知った上で、定期的に業者に点検を依頼するようにしましょう。
・耐用年数
屋根塗装に使われる塗料には耐用年数があります。塗装時期は、前回塗装した時期からの年数を目安にすることができます。シリコン塗料は8~10年、ラジカル塗料は12~15年、遮熱塗料は12~15年、フッ素塗料は15~18年、無機塗料は18~20年が一般的な耐用年数。環境や状態によって耐用年数は前後しますが、塗装時期の目安として考えてみてください。
・劣化
屋根も外壁と同じように色褪せや変色が起こることがありますが、見えない部分も多いため初期段階で気付きにくいかもしれません。コケやカビの発生、反りやひび割れといった症状に気付いた場合はできるだけ早めに対応したいものです。瓦が落ちてきたり屋根材が剥がれてきたり、雨漏りがしているような場合はすぐに点検・修理を依頼するようにしましょう。実際に雨漏りがしてからでは遅い場合もあるため、耐用年数を参考にしながら定期的に点検してもらうのがおすすめです。
◼ 屋根塗装で費用を抑えるコツ
外壁よりも見えにくい部分である屋根は、費用がかかることでもあるため塗装を後回しにしがちな場所です。しかし屋根塗装で費用を抑えるコツを知っておくとお得に屋根塗装を行うことができます。
・相見積もりを取る
屋根や外壁の塗装を行う場合は、すぐにどこか一つの業者に決めて依頼するのではなく、複数の業者に見積もりを出してもらって比較検討することをおすすめします。これを「相見積もり」といいます。まずはお住まいのエリアで業者の数を絞ったら、気になる業者に相談して相見積もりを依頼するようにしましょう。費用の相場を知ることができるため適正価格を大幅に超えることがなく、契約を取りたい気持ちから業者が値引きしてくれる可能性もあるためです。
・外壁塗装と同時に行う
屋根塗装の費用を抑えるコツとして、外壁塗装と同時に行うことがあげられます。屋根や外壁の塗装を行う場合には家の周りに足場や飛散防止ネットの設置、養生といった準備を行う必要があります。屋根と外壁を同時に行うとまとまった出費になるため避けたい人もいるかもしれませんが、バラバラに行うと足場の設置費用が余分にかかってしまいます。足場の設置費用を削減することで結果的には費用を抑えることにつながります。
・火災保険を利用する
火災保険に加入している場合、保険料を使って屋根の塗装を行える場合があります。火災保険の中には台風などの「風災」を受けたときに保険料を使える仕組みがあるためです。外壁に適用できることは少ないですが、屋根の場合は利用できることもあるため、業者に依頼する前に確認してみましょう。
・自社施工の業者に依頼する
屋根の塗装を依頼する業者を検討している際、自社施工の業者を選ぶだけでも費用の削減につながります。屋根や外壁の塗装を行う業者はハウスメーカーや工務店地域の塗装業者などがあります。安心感から大手であるハウスメーカーに依頼したいと思う人も多いかもしれませんが、契約を行うのはハウスメーカーでも実際に施工を行うのは地域の塗装業者であることがほとんど。そのため塗装業者に支払う費用とは別にハウスメーカーへの仲介手数料がかかってしまいます。家を建てたハウスメーカーに依頼したいという場合や安心感を重視する場合は良いですが、費用を抑えたい場合は自社施工で塗装してくれる地域の塗装業者などに依頼することをおすすめします。
◼ 費用重視派が注意したいポイント
屋根塗装を行う際にできるだけ費用を抑えたいと考える人もいることでしょう。しかし費用を重視するあまり、落とし穴にはまってしまう危険性もあります。そこで費用重視派が注意したいポイントをご紹介します。
・激安業者には注意
塗装にかかる費用は塗料代や施工費に加えて、人件費や会社の利益などがかかっています。激安の費用を提示してくる業者はどれかの項目を削っていることになるため、安さの理由を見極める必要があります。塗料代を削っている場合は使用する塗料の費用を抑えるために塗料を薄めている可能性、人件費を削っている場合はアルバイトだけに塗装をさせていたりする可能性があります。どちらも品質の低下につながってしまうため、あまりに安い費用を提示された場合は、見積もりの項目ごとにしっかりとした説明をしてもらうようにしましょう。
・「足場代無料」には注意
高い位置にある屋根では必ず足場を組んで塗装を行います。足場を組む際には「足場の組立て等主任者」という国家資格を持つ人が必要であり、材料の運搬費や組み立ての費用もかかっています。それだけの費用がかかる工程であるにもかかわらず「足場代無料」を謳っている業者は、足場の組み立てを簡易的に済ませている可能性があります。事故の危険性があるだけではなく、足場が十分ではないために施工不良になることも。「足場代無料」と言われた場合は、その根拠を明確にしてもらうようにしましょう。
・トラブルに注意
激安の業者に依頼するとさまざまなトラブルに巻き込まれてしまう可能性があります。大切な家を守ってくれている屋根の塗装を行う際にトラブルに巻き込まれてしまうことのないよう、事前に知識を身に付けておきたいものです。見積もりを依頼するときには見積書の内容が明確であるかどうかの確認を行う必要があります。また業者が実際に行った事例の物件を見に行ってみることで品質を確認することができます。工事が終わったあとに施工不良が発覚する可能性を考慮して、保証やアフターサービスが整備されているかどうかの確認も大切です。これらの確認を怠ると、トラブルに巻き込まれたときに泣き寝入りしなければならないことも。万が一に備えてさまざまな項目の確認を行うようにしましょう。
◼ まとめ
屋根は全体像を見ることが難しい箇所なので、塗装を後回しにしてしまう人もいるかもしれません。しかし外壁と同じように劣化は進むため、家の保護や美観の維持、機能性の向上といった意味合いから塗装を行う必要があります。できるだけ費用を抑えたい場合、相見積もりを取ることや外壁と同時に塗装を行うこと、火災保険を利用できる場合は利用すること、自社施工の業者に依頼すること、をご紹介しました。あまりに激安の費用を提示された場合は注意点を参考にした上で依頼するようにしましょう。
塗装屋ぬりべえは創業120年のリフォーム会社『ハウジング重兵衛』がプロデュースする塗装専門ブランドです。経験と実績をもとにお客様との信頼関係を大切にしながら塗装事業を展開しています。千葉県と茨城県で屋根や外壁の塗装を検討している方は、ぜひお気軽にご相談ください。