住宅の外壁は日々、紫外線や雨風、大気中の塩分や汚染物質などさまざまな外的要因にさらされています。
外壁塗装は、これらのダメージから住宅を守るとともに、見た目の美しさを保つための重要な作業です。
では、いつ外壁塗装が必要になるのでしょうか?そのサインを5つのポイントで解説します。
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1ひび割れやカビ
外壁にひび割れやカビが発生することは、塗装の劣化の明確なサインです。
特にひび割れは、さらなるダメージの原因となる可能性があるため、早急な対応が求められます。
【ひびとカビのサインについて】
現象 | 原因・リスク・対応 |
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ひび割れ | 原因: 外壁のひび割れは、塗装の経年劣化、構造的な動き、気温の変化など様々な要因により生じることがあります。 リスク: ひび割れが生じると、雨水や湿気が外壁内部に浸透する恐れがあります。これにより、さらなる劣化や、建物の骨組みへの影響が懸念されます。 対応: 早期にひび割れを発見した場合、適切な補修や塗り替えを行うことで、問題を早期解決することができます。 |
カビ | 原因: 外壁にカビが発生する主な原因は、高い湿度や不適切な通気。また、古い塗装が水分を吸収しやすくなっている場合にもカビは生じやすくなります。 リスク: カビが繁殖すると、健康へのリスクだけでなく、外壁の劣化を加速させる恐れがあります。特にアスペルギルスなどの有害なカビが生じると、住宅内の空気質が悪化する可能性も。 対応: カビの発生を発見した場合、まずはカビを除去し、原因となる湿度や通気の問題を解決することが重要です。その上で、抗菌・防カビ性能を持つ外壁塗料での塗り替えを検討すると良いでしょう。 |
2 色褪せ
日常的に強い紫外線にさらされている外壁は、時間とともに色が褪せてくることがあります。
色褪せが激しい場合、それは塗装の防護機能も低下している可能性があるので、再塗装を検討すべき時です。
【色褪せの原因と対応】
原因 | 紫外線の影響: 外壁塗装の最も大きな敵は紫外線です。特に強い日差しの下で、外壁は連日紫外線にさらされています。この紫外線が塗装の成分に影響を与え、色の変質や劣化を引き起こします。 大気中の汚染物質: 大気中のさまざまな汚染物質も、塗装の色褪せを加速させる要因となります。特に都市部など汚染度の高い地域では、この影響は無視できません。 |
影響 | 塗装の防護機能の低下: 色褪せが激しい場合、それは塗膜自体の劣化を示しています。その結果、外壁材を守る塗膜の防護機能が低下し、さらなるダメージが起こりやすくなります。 耐候性の低下: 色褪せとともに、塗膜の耐候性も低下します。これにより、雨風や温度変化からの保護が弱まり、外壁の材質自体が劣化するリスクが高まります。 |
対応 | 高品質の塗料の選定: 紫外線に強い塗料や、高い耐候性を持つ塗料の選定によって、色褪せを遅らせることが可能です。 定期的な点検: 色の変化や他の劣化サインを早期に発見するために、外壁を定期的にチェックすることが大切です。 |
3 塗膜のはがれや浮き
外壁の塗膜がはがれたり、浮き上がってきたりする場合、これは塗装の寿命が近づいているサインです。
これ以上放置すると、下地の保護ができなくなり、さらなるダメージを招く恐れがあります。
【塗膜のはがれや浮きのサインについて】
原因 | 経年劣化: 外壁の塗膜は時間とともに劣化します。日常的な紫外線の影響、温度変動、湿度の変化などの自然環境の要因により、塗膜は弱くなっていきます。 施工不良: 塗膜がはがれる原因の一つに、元々の塗装時の施工不良が挙げられます。下地処理の不備や、塗料の選定・使用方法のミスなどが原因で、早期に塗膜の異常が現れることがあります。 |
リスク | 下地のダメージ: 塗膜がはがれることで、直接外部の影響を受けやすくなった下地は、雨水の浸透や紫外線の影響を直接受けることになります。これにより、外壁の材料自体が劣化したり、さらなるひび割れの原因となる可能性があります。 経済的損失: 放置して大きなダメージを受けた場合、単なる塗り替えだけでなく、外壁の部分的な補修や交換が必要になることも。これは大きな経済的損失を招くこととなります。 |
対応策 | 早急な塗り替え: 一度塗膜のはがれや浮きが見られるようになった場合、その部分のみの補修ではなく、外壁全体の塗り替えを検討することが望ましいです。 専門業者の診断: 原因を正確に特定し、適切な対応をとるためには、外壁塗装の専門業者の診断を受けることをおすすめします。 |
4 ちりつきや汚れ
長い間外壁塗装を行っていないと、大気中の塵や汚れが付着しやすくなります。
これは、塗膜の表面が劣化し、なめらかさを失っていることを示しています。
【ちりつきや汚れのサインについて】
原因 | 大気中の塵や汚染物質: 工場や車からの排気ガスなど、大気中には多くの汚染物質が含まれています。これらが風に乗って外壁に付着し、時間とともに固定されることで汚れとなる。 紫外線による劣化: 長時間の紫外線の影響で、外壁塗装の塗膜が劣化し、その表面がなめらかでなくなると、汚れが付着しやすくなります。 雨水の影響: 雨水が外壁に流れる際、その流れる水に含まれる微小な土や塵が外壁に付着してしまう。 |
対応策 | 洗浄: 外壁の汚れを落とすためには、適切なクリーナーやブラシを使用して、優しく洗浄することがおすすめ。ただし、強くこすると塗膜を傷つける可能性があるので注意が必要。 定期的な塗り替え: 汚れが付着しにくいように、外壁塗装は一定の期間ごとに塗り替えることをおすすめします。新しい塗料には、汚れを防ぐ機能が付加されているものも多いので、選び方にも注意が必要。 撥水・防汚コーティング: 外壁に特殊な撥水・防汚コーティングを施すことで、雨水や汚れが付着しにくくなります。 |
5 手触りの変化
定期的に外壁を手で触ってみることで、その質感の変化を感じることができます。
もし粗さやざらつきを感じるようであれば、それは塗装の劣化を示すサインかもしれません。
【手触りの変化のサインについて】
ざらつきや粗さ | ・元々滑らかであった塗膜の表面が、ざらざらとした感触になってきた場合、これは紫外線や雨水などの外的要因による劣化が進行しているサインです。 ・特に紫外線は、塗装の成分を劣化させる主な要因の一つ。これにより、塗膜の表面が酸化し、ざらついた感触となることがあります。 |
べたつき | ・一方で、手を触れた時にべたべたとした感触がする場合、これは塗膜の中の樹脂成分が表面に出てきている状態を示しています。 ・このべたつきは、高温や高湿の環境、または塗装の種類や品質によっても起こりうる現象です。 |
硬さの変化 | ・新しく塗装された後の塗膜は、柔軟性を持っています。しかし、時間が経過するとともにこの柔軟性は失われ、硬くなることがあります。 ・手で軽く押したり、爪でこすったりすることで、この硬さを感じ取ることができます。 |
微細なひび割れの感触 | ・肉眼では確認しにくい微細なひび割れも、指の感触で早期に発見することが可能です。 ・このような状態は、大きなひび割れや塗膜の剥がれの前触れとなる場合が多いので、特に注意が必要です。 |
6 まとめ
外壁塗装は、見た目の綺麗さを保つだけでなく、住宅をさまざまな外的要因から守るための大切な作業です。
上記のサインに気づいたら、専門の業者に相談して、適切な塗装を検討しましょう。