「タイルの外壁はメンテナンス不要」と聞いたことがある方もいるかもしれません。しかしタイル自体は耐久性が高く劣化しにくい素材であっても、下地や目地は年数を経ると劣化してしまいます。メンテナンスせずに放置していると、タイルが落下して事故につながってしまう可能性もあるため、定期的なメンテナンスは必要だといえます。
◼ タイルの外壁はメンテナンス不要?
「タイルの外壁はメンテナンス不要」だと聞いたことがある方も多いかもしれません。タイル自体は無機質な素材で作られているため劣化しにくく、耐久性が高いです。しかしタイルを支えている下地やタイルの隙間を埋めている目地は年数が経つにつれて劣化が進んでしまいます。
そのためタイル自体のメンテナンスは不要であっても、タイルを使った外壁は定期的なメンテナンスが必要だといえます。
下地や目地が劣化すると、タイルが落下してしまうこともあります。落下するだけであれば補修で済みますが、万が一落下した先に人がいたら事故につながってしまいます。タイルの外壁ではたまに危険な様子がないかどうか外壁の様子を点検するようにしましょう。
◼ タイルの外壁のメンテナンス方法
タイルの外壁ではメンテナンスが必要だということが分かりましたが、具体的にどのような方法でメンテナンスすると良いのでしょうか。
・目地の劣化を補修
タイルの外壁では、タイル同士の隙間を埋めている目地が劣化してきてしまうため、10年を目安に目地の劣化を補修する必要があります。タイルの目地にはコーキングが使われていますが、年数が経つとコーキングは痩せてしまったりひび割れたりしてしまいます。目地にコーキングがしっかり充填されていないと雨水が侵入するなどさらなる劣化の原因にもなりかねません。
目地の劣化に気付いたら、コーキングの打ち替えや増し打ちなど補修を行うようにしましょう。打ち替えは既存のコーキングを取り除いて新しいコーキングを充填すること。増し打ちは既存のコーキングの上から新しいコーキングを充填すること。打ち替えの方が費用はかかりますが、耐久性が上がるため安心度が高い方法だといえます。
・ひび割れの補修
タイルは耐久性が高い素材ですが、外部からの強い衝撃によってタイルがひび割れてしまうことがあります。ひび割れが大きくなりすぎると、ひび割れ部分から水が入ってしまって剥がれにつながることも。
ひび割れてしまったタイルは一度剥がし、下地を補修した上で新しいタイルを上から張り付けます。目地を埋めたらひび割れ補修の完了となります。ひび割れた箇所のみ補修するため、既存のタイルと新しいタイルを全く同じ印象や風合いにできないこともあることを頭にいれておきましょう。
・浮きや剥がれの補修
タイルの浮きとは、下地とタイルの間に隙間ができてしまうこと。下地にタイルを張り付けるためにモルタルを使用しますが、タイルがモルタルから剥離している状態や、モルタルとタイルが下地から浮いている状態などがあります。タイルの浮きや剥がれは、経年劣化や地震による揺れ、湿度、施工不良などさまざまな原因が考えられます。
タイルの浮きや剥がれが狭い範囲で起こっている場合、該当箇所に接着剤を充填し、ステンレスピンなどを使って固定していく方法を取ります。浮きや剥がれの範囲が広い場合、外壁の張り替えを行う必要があります。
◼ タイルの外壁のリフォーム方法
タイルの外壁の劣化が進み、細かいメンテナンスだけではなくリフォームを検討する方もいるかもしれません。タイルの外壁ではどのようなリフォーム方法があるのでしょうか。
・部分的な交換
メンテナンスでもご紹介しましたが、タイル自体がひび割れてしまったときは部分的な交換を行うことがあります。ひび割れた箇所のみの交換で済む場合もあれば、下地の劣化も進んでいる場合はあえて広い範囲のタイルを剥がして下地から補強し直すこともあります。このとき、既存のタイルと同じものがない可能性もあるため、似たタイルを選んで調整する必要があります。
・全体の張り替え
タイルの外壁では、タイル全体を張り替えることはほとんどありません。あまりに劣化が進んでいる場合は張り替えを行うこともありますが、本当に必要な工事かどうかをしっかり見極めるようにしましょう。
・塗装
タイルの外壁は耐久性が高いため塗装されないことが多いですが、デザインを活かしながら防水性を高めるために塗装を行うこともあります。文字通りタイルに防水剤を塗布する防水塗装と、タイルの風合いを残しながらツヤ感を出せるクリア塗装。どちらも絶対に必要というわけではなく、一度塗装を行うと塗料の耐用年数が来たときに再度塗り直さなければならなくなります。メリットとデメリットを考慮した上で業者と相談して塗装を行うかどうかを決めるようにしましょう。
・他の外壁材からタイルへのリフォームも
タイルの外壁は耐久性が高く、大きな地震でも倒れることがなかったため耐震性の高さも証明されている外壁です。タイル自体が高温で焼いて作られていることから熱に強く、過酷な環境でも耐えられる耐候性も持ち合わせています。
そのため他の外壁材からタイルの外壁にリフォームすることもあります。もともとの外壁材の下地を活かして外壁材のみ撤去し、タイルを新しく張ることもあれば、下地から取り替えることもあります。予算とのバランスを考えて決めるようにしましょう。
◼ まとめ
タイルの外壁のメンテナンスやリフォームについてご紹介してきました。塗装や全体の張り替えは行わないことも多いですが、劣化がみられた箇所を部分的に補修するメンテナンスは定期的に行うようにしましょう。ひび割れやタイルの浮きなどの劣化した箇所から雨水が侵入すると雨漏りの原因になってしまうことも。家自体の腐食を防ぐためにも、こまめな点検、メンテナンスが大切です。
塗装屋ぬりべえでは、外壁や屋根の塗装を行なっております。お客様のご要望をお伺いし、現地で入念な調査を行なった上で、お客様のご要望にお応えできるようなプランをご提案させていただきます。千葉県と茨城県で外壁・屋根の塗装をご検討の際はぜひお気軽にご相談ください。
・縦のラインで分けたツートンカラーの外壁塗装事例
こちらの事例は、縦のラインで分けたツートンカラーの外壁塗装事例です。濃い紺色と薄い黄色というどちらも有彩色の組み合わせですが、派手になりすぎることなくきれいにまとまっています。築年数15年ですが一度も塗装を行っていないとのことで、耐久性の高い無機塗料を使用して家を守れるような外壁へと新しくなりました。
・ サイディングが破損していた外壁の塗装
茨城県牛久市の事例。築17年の家で、サイディングが破損していたことと経年劣化が進んでいたことから塗装のご依頼をいただきました。サイディングの補修、ベランダの防水、外壁の塗装を一緒に施工。既存の外壁と同じ見た目にしたいとのご希望通りに仕上げて、お喜びいただけました。
・ベランダをアクセントカラーに
前回の塗装が15年前だったため、色褪せや塗膜の劣化、クラックなどが目立ってきたとのことで塗装のご依頼をいただきました。これまでは一色での塗装でしたが、ベランダの色を変えることでアクセントに。少し暖色系の色味にすることで以前よりも明るい印象になり、ベランダのアクセントカラーが引き締めてくれています。