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外壁塗装に使われる塗料の細かい分類とは

最終更新日時 : 2021.12.22

外壁塗装に使われる塗料の細かい分類とは

外壁塗装に使われる塗料の細かい分類とは

外壁塗装にはさまざまな種類の塗料の中から、塗装に使用する塗料を選んでいきます。色や質感、機能性など塗料選びのポイントはたくさんありますが、塗料を細かく分類してそれぞれの特徴について知っておきましょう。

 

◼ 外壁塗装に使われる塗料

外壁塗装に使われる塗料は、一般的に塗料のグレードや色、機能性を考慮して選ばれることが多いですが、使用方法や弾性の有無、光沢感の有無、塗料自体の色などで細かく分類することができます。塗料のグレードは、塗料に配合される樹脂の種類によって分けられ、耐久性の高い順番に無機塗料、フッ素塗料、ラジカル塗料、シリコン塗料となります。

 

◼ 使用方法

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外壁塗装に使用する塗料は、使用方法によってもいくつかに分類されます。塗装を依頼するときに必ずしも知っておくべきことではないかもしれませんが、耐久性にも違いが出てくるため、詳しく把握しておきたい人はチェックしてみてください。

 

・何で薄めるかによる違い

塗装に使用する塗料は、塗料だけだとドロドロとしているためそのまま塗りづらい特性を持ちます。塗りづらい状態で何とか伸ばしていくというような方法を取ると、手間や時間がかかり過ぎてしまいますよね。そのため塗りやすくするために水やシンナーなどで薄めて使用します。水で薄めたものは水性、塗料用シンナーで薄めたものは弱溶剤、アクリルシンナーやウレタンシンナーで薄めたものは溶剤といいます。水性は耐久性が少し低く、弱溶剤、溶剤と耐久性が高くなっていきます。

 

・1液型塗料と2液型塗料

何で薄めたかによって3つに分けられることが分かりました。実際に塗装する際の使い方によってもそれぞれ2種類に分けられます。1液型塗料とは、塗料の缶1つだけで使用できるもののこと。塗料缶は1つで、水やシンナーなど薄める液体を入れて混ぜたあと外壁に塗っていきます。2液型塗料は、塗料缶が塗料と硬化剤の2つに分けられており、塗装する直前に混ぜ合わせ、水やシンナーで薄めて塗装するという流れ。

 

2液型塗料は混ぜたらすぐに固まり始めるため、時間が経つとドロドロになって徐々に完全に固まってしまいます。たくさん混ぜすぎると固まって使えなくなり、少しずつ混ぜていくと手間がかかってしまう、など手間がかかってしまいます。もともとは2液型塗料しかありませんでしたが、効率良く作業を進めるために開発されたのが1液型。2つの液体を混ぜ合わせる手間がかからないことや塗装するまで固まらないことが1液型塗料の特徴だといえます。

 

◼ 塗料の弾性

弾性塗料という言葉を聞いたことがある人も多いかもしれませんが、シリコン塗料やフッ素塗料の2液型塗料に硬化剤を入れることで弾性を持たせた塗料のことをいいます。1液型塗料の中にもあらかじめ弾性を持たせたものもあります。家は地震だけではなく近くの道路を通るトラックなどによって振動を受けています。弾性塗料は、弾性を持つ塗料で塗装することによって振動によるひび割れを防ぐことができるというもの。

 

・硬質塗料

硬質塗料は弾性塗料に対して弾性を持たない塗料のことを指しますが、わざわざ硬質塗料という呼び方をすることはあまりありません。最も一般的な塗料であり、硬質塗料の中にもさまざまな種類があります。弾性がないため、弾性塗料と比べると外壁のひび割れのリスクが上がってしまいます。

 

・微弾性塗料

微弾性塗料は硬質塗料と弾性塗料の間にあたる塗料のこと。JISの規格で定められているわけではありませんが、伸び率が50%〜100%である塗料を微弾性塗料というのが一般的です。

 

・弾性塗料

弾性塗料はJIS規格で伸び率120%以上と定められている塗料のことをいいます。振動によるひび割れを防ぐことができるため、モルタルを塗り替える際にひび割れをシーリング材で埋めたあとに弾性塗料で塗装するような使い方をします。しかし近年の外壁材の主流であるサイディングの外壁に弾性塗料を使用すると膨れの原因になってしまうのがデメリット。「弾性塗料はひび割れに強い」と聞くと、弾性塗料を選んだ方が良いのではないかと思われるかもしれませんが、外壁材との相性もあるため事前に確認するようにしましょう。

 

◼ 光沢感

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外壁塗装に使用する塗料は、光沢感の有無によっても分類されます。ツヤあり塗料とツヤ消し塗料それぞれの特徴をご紹介します。

 

・ツヤ有り塗料

一般的にはツヤあり塗料が使われることが多く、数値としては光沢度70以上ある塗料のことをいいます。光沢度の高さによってツヤあり、7分ツヤ、5分ツヤ、3分ツヤ、といくつかに分類されています。どの程度の光沢を選ぶかは好みによりますが、ツヤを落とすほど添加剤が必要になってくるため、塗料としての性能が良いものを選びたい場合は光沢度の高いツヤあり塗料を選んだ方が無難かもしれません。

 

・ツヤ消し塗料

ツヤ消し塗料は「ツヤなし」「マット仕上げ」と呼ばれることもあり、光沢度70以上あるツヤあり塗料に対して、ツヤ消し塗料は光沢度5以下となっているため落ち着いた印象に仕上がります。デザイン面でツヤ消し塗料にしたいという場合もあるかもしれませんが、ツヤを消すためには添加剤を混ぜなければならないため、塗料としての性能は落ちてしまいます。余程のこだわりがない限りはツヤあり塗料を選ぶのがおすすめです。

 

◼ 塗料の色

塗料の色というのは、「白」や「黒」といった色の違いのことではなく、塗料自体に色がついているかどうか、というもの。塗料に色がついているかどうかによって、大きくエナメル塗料とクリアー塗料に分けられるためそれぞれご紹介します。

 

・エナメル塗料

塗料に色をつけるためには顔料という要素が必要になりますが、塗料に顔料が入っていて色がついているものをエナメル塗料といいます。わざわざエナメル塗料と呼ばれることは少ないですが、色のないクリアー塗料と比較するためにエナメル塗料という名前が付けられています。エナメル塗料には色がついているだけではなく、防錆力や遮熱性などの機能がついているものも。エナメル塗料で塗装すると、外壁の元の色が隠れてしまうため、外壁の色を変えたいときはエナメル塗料を使用することがほとんどです。

 

・クリアー塗料

外壁塗装の見積もりを依頼したことがある方は、クリアー塗料という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。色がついているエナメル塗料に対して、顔料が入っておらず無色透明なのがクリアー塗料。もともとの外壁の色やデザインを維持できるため、イメージチェンジというより機能性の維持が目的の場合におすすめの塗料です。劣化が少ない場合や窯業系サイディング、モルタルなどの外壁材には適していますが、密着性の低い金属系サイディングとは相性がよくありません。外壁材や劣化の度合いによって塗料選びを行うようにしましょう。

 

◼ まとめ

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塗料にはさまざまな種類があるため、外壁塗装で塗料を選ぶ際に悩んでしまうことも多いはず。そこで塗料選びの参考までに、塗料の分類についてご紹介してきました。塗料のグレードや色選びについてはもちろん、使用方法による違いや弾性・光沢度による違いも考慮しながら塗料を選ぶようにしましょう。

 

塗装屋ぬりべえでは、外壁や屋根の塗装を行っています。耐久性の高い順に無機塗料、フッ素塗料、ラジカル塗料、シリコン塗料を取り扱っており、遮熱性を高める機能のある遮熱塗料もお選びいただけます。外壁の状態や外壁材の種類によって、ぴったりの塗料選びをお手伝いさせていただきますので、外壁塗装をご検討の際はぜひお気軽にご相談ください。千葉県と茨城県にお住まいの方は、ぜひショールームにもお越しください。

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この記事を書いたスタッフ

塗装屋ぬりべえ 編集部
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