ガルバリウムはスタイリッシュでおしゃれなイメージの外壁ですが、劣化の症状やメンテナンスについて詳しく知らないという人も多いかもしれません。
そこでガルバリウムの特徴を知った上で、劣化の症状やメンテナンス方法についてご紹介します。
◼ コラムのポイント
1、ガルバリウムの外壁の特徴を知ることができます
2、ガルバリウムの外壁の劣化について学ぶことができます
3、ガルバリウムの外壁のメンテナンス方法が分かります
目次
◼ ガルバリウムの外壁とは
ガルバリウムとは、鉄の板に金属のメッキ加工を施した素材のことをいいます。
ガルバリウムと似た素材にトタンがありますが、亜鉛だけでメッキ加工しているトタンに対して、アルミニウム55%、亜鉛43.4%、ケイ素1.6%の割合で加工されているのがガルバリウムの特徴です。
・金属系サイディングの一種
外壁材の中でも人気が高いサイディングボードの中には、金属を使用した金属系サイディングという外壁材があります。
金属系サイディングの表面に使われる金属の種類の一つがガルバリウム鋼板。他にもアルミやスチール、亜鉛などが使われることもあります。そのためガルバリウム鋼板は金属系サイディングの表面に使われる素材の種類ということになります。
・ガルバリウムの特徴
ガルバリウム鋼板のメリットは、金属でありながらサビにくい点、耐久性が高い点です。軽量で耐震性が高く、内部に水が浸透しにくい防水性の高さも持ち合わせています。
その一方で施工に手間がかかるため費用が高く、衝撃によって凹んだり傷が付いたりしやすいことがデメリット。
新築時の外壁材としてだけではなく、屋根材やリフォームの際のカバー工法にも使用されるガルバリウム鋼板。
汎用性は高いですが、「メンテナンスの必要がない」と謳って契約させようとするような業者には注意が必要です。どんなにメリットが多い外壁材であっても必ず劣化するものであり、デメリットはあるということを頭に入れておくようにしましょう。
→ガルバリウムで外壁リフォームをするなら
◼ ガルバリウムの外壁の劣化
ガルバリウムの外壁はその見た目が気に入って選ばれることが多いですが、実際に家の外壁に使用する場合、考えられる劣化の症状を知っておくことをおすすめします。
そこでガルバリウムの外壁で起こり得る劣化の症状についてご紹介します。
・サビ
ガルバリウムの外壁で起こりうるサビにはいくつかの種類があります。
- 白サビ
- 赤サビ
- もらいサビ
1. 白サビ
1つ目の白サビは、外壁の表面に白い斑点ができてしまうこと。メッキに含まれている亜鉛が酸化することが原因であり、見た目が悪くなってしまうため気になる人も多いかもしれません。雨があたりにくい場所や、雨で濡れたあと乾きにくい場所に発生しやすいのが白サビの特徴です。
2. 赤サビ
2つ目の赤サビは、ガルバリウムの傷付いた箇所から発生するサビのことをいいます。ガルバリウムは衝撃によって傷が付きやすい素材なので、表面が傷付いてしまうと赤サビが発生してしまうことも。
3. もらいサビ
3つ目のもらいサビは、種類としては赤サビの一種であり、外壁以外の他の金属のサビがガルバリウムに当たることでサビてしまうことをいいます。
線路近くに住んでいる場合、削られた線路の鉄粉が壁に付いてしまったり、サビた自転車が倒れて壁に当たったりすることでもらいサビにつながることも。
・コケや藻
コケや藻は緑色や黒色の汚れが外壁に現れることをいい、外壁が劣化することで保水性を持つことでコケや藻などができやすくなってしまいます。
他にも屋根から雨水が流れてくる箇所や湿気が溜まりやすい場所では発生しやすいのが特徴です。コケや藻は一度発生すると増え続けてしまうため、見つけた場合は早めに補修を行うようにしましょう。
・チョーキング
外壁を手で触ると白い粉のようなものが手につく現象をチョーキングといいます。ョークのような粉が付くことから、チョーキングと呼ばれています。
紫外線や雨の影響で、顔料が劣化して粉状になることで起こります。チョーキングは塗膜が劣化することで防水効果がなくなってきている状態です。チ防水効果がなくなると、ひび割れしていなくても内部まで水が染み込んでいきてしまいます。
・シーリング
ガルバリウムのパネルのつなぎ目を埋めるためにシーリング材を充填します。
シーリングは重要な役割を果たしていますが、劣化しやすい箇所でもあります。劣化して脆くなってしまうと、ボードとの間に隙間ができてしまったり、紫外線を浴び続けることでひび割れてしったりすることも。壁自体のひび割れではなくても水が入ってくる原因となるため注意が必要です。
→ガルバリウムを外壁に使用するメリットとデメリット!メンテナンス方法も
◼ ガルバリウムの外壁のメンテナンス
ガルバリウムの外壁を選ぶ前に、また既に家の外壁材にガルバリウムを使用しているときに、知っておきたいのがメンテナンス方法です。
・水洗い
自分でもできる手軽なメンテナンスとして、水洗いがあげられます。雨が降ったときに窓や換気フードなどに汚れが溜まってしまう汚れのことを雨だれといいます。雨だれなどの汚れが見られた場合は、まずは水で洗い流してみるようにしましょう。
またガルバリウムの外壁に現れやすい劣化の症状の1つに白サビをご紹介しましたが、白サビを防ぐためのメンテナンスとしても定期的な水洗いを推奨しています。
ホースにつないだシャワーで洗い流し、それでも取れなかった汚れは中性洗剤を使って柔らかいスポンジで優しくこすってみてください。その後洗い流すと、ほとんど汚れが目立たない状態になるはずです。このとき傷が付きそうな素材のスポンジや高圧洗浄機などを使わないようにしましょう。
・部分補修
外壁の劣化が広範囲にわたっているのではなく限定的である場合、部分補修を行うことができます。
部分補修の例としてシーリングの補修や、ガルバリウムのパネル1枚単位での交換があげられます。足場を組むかどうかで費用が大きく変わってくるため、まずは足場の有無を業者に確認することをおすすめします。
・塗り替え
ガルバリウムで考えられる劣化の症状をご紹介しましたが、それらの症状が現れた場合は塗り替えを行うことを推奨しています。
塗膜の劣化による色褪せなどはすぐに塗り替えが必要というような状態ではありませんが、放置していると深刻な状態に陥ってしまうことも。傷みや劣化が進む前に、機能を維持するための塗装を行うようにしましょう。
・カバー工法
カバー工法とは、もともとの外壁の上から新しい外壁材を重ねて張ることをいいます。塗り替えをできる状態よりも劣化が進んでおり、張り替えるほど深刻ではない場合にカバー工法を選ぶことができます。
古い外壁材の解体や撤去の必要がないため、張り替えより費用を抑えられるのがカバー工法のメリット。またガルバリウムは軽量であり家への負担がかかりにくいことからカバー工法によく使用されています。
・張り替え
塗り替えやカバー工法よりも劣化が深刻なときの対応として、張り替えを行うことができます。例えば雨漏りが起こっていたり、外壁や屋根の下地部分まで傷んでいたりする場合。
カバー工法のように新しい外壁材の種類に制限がないのがメリットですが、古い外壁材の解体や撤去費用がかかってしまうことを頭に入れておく必要があります。
→ガルバリウムはメンテナンスしないとどうなる?メンテナンスの方法とは
◼ メンテナンスの注意点
家の外壁を長持ちさせるためには、メンテナンスをしっかり行うことが大切です。ガルバリウムの外壁をメンテナンスするにあたって、どのような点に注意すると良いのでしょうか。
・定期的な点検
ガルバリウムの外壁に限ったことではありませんが、家の外壁を長持ちさせるためには定期的な点検が必須となります。
毎日外壁を見ていると気付かない小さな変化が起こっていることもあるため、普段から気にしてチェックしたり、記録を付けたりしておくと良いでしょう。とはいえ自分で見ていたとしても、プロから見ると違った視点からアドバイスをもらえることもあります。
外壁の高い部分や屋根などは自分の目では確認できないことも多いため、定期的に業者に点検してもらうことをおすすめします。
・下地処理
ガルバリウムの外壁のメンテナンスにおいて重要なのが下地処理。適切に下地処理を行うことで新しい塗料を密着させることができます。
仕上がった直後にはどのような下地処理が行われたかが分からなくなってしまうため、どのような内容の処理を行うのか事前にしっかり説明してくれる業者が安心です。
外壁塗装は費用がかかるため、費用面で業者を選ぶという人も多いかもしれませんが、使用する材料や工事内容について細かく説明してくれるような信頼できる業者を選ぶようにしましょう。
→ガルバリウムを外壁に使用するメリットとデメリット!メンテナンス方法も
◼ まとめ
ガルバリウムはスタイリッシュでおしゃれな見た目が人気の外壁材です。実際にガルバリウムを選ぶ場合、また既に家の外壁にガルバリウムを使用している場合はメンテナンス方法についてもしっかり知っておきたいものです。
塗装屋ぬりべえは創業120年のリフォーム会社『ハウジング重兵衛』がプロデュースする塗装専門ブランドです。ガルバリウムのメンテナンス方法について気になることがあればいつでもご相談ください。千葉県や茨城県で外壁や屋根の塗装を検討している方はぜひお気軽にショールームにお越しください。もちろん電話やメールでのお問い合わせもお待ちしております。