白やアイボリー、ベージュなどの外壁をよく見かけますが、黒い外壁も最近人気が出ています。ガルバリウム鋼板などを外壁に使用することで、スタイリッシュでおしゃれな雰囲気の外観に仕上げることができます。見た目の好みで選ばれることの多い黒い外壁ですが、他にどのような特徴があるのでしょうか。また外壁を黒にする際の注意点もご紹介します。
◼ 黒い外壁の特徴
住宅街を見渡してみると、黒い外壁のおしゃれな家が増えてきています。暗いイメージがあった黒の外壁ですが、なぜ人気が出てきているのか、その特徴をご紹介します。逆に気を付けたいデメリットもご紹介するので、どちらも考慮した上で外壁の色を選ぶようにしましょう。
・デザイン性
黒い外壁の一番の特徴は、何といってもそのデザイン性の高さです。黒い外壁の家はおしゃれなイメージが強いですが、家のフォルムや外壁材の種類によっても印象は異なります。また同じ黒であっても漆黒なのかグレーに近い色味なのかによっても違います。
都会的な印象にもなるため、都会に建てる場合は場所に見合った印象に、都会以外で建てれば派手な色を使っているわけではないのに少し目立つ家にすることができます。直線的な形のスタイリッシュな家に使用されることが多いイメージですが、和風の家にも黒が使われることもあります。他の色と比べると黒が選ばれる割合は低いため、外観で個性を出したいときにおすすめの色です。
・高級感
黒という色に暗いイメージがある人もいるかもしれませんが、プラスに捉えると「高級感」や「重厚感」があるといえます。家の外壁を黒にすると、高級感のある落ち着いた印象になります。明るい色を選ぶと「温かみのある」「ナチュラルな」印象になりますが、高級感や重厚感のある家にしたい場合は黒がおすすめです。
黒一色の外壁にするのではなく、白やグレー、有彩色と組み合わせることもできます。木材や木目調の外壁材と組み合わせると、和モダンで高級感のある仕上がりになります。
・メンテナンスの頻度が高い
黒い外壁は見た目において魅力がたくさん詰まっていますが、機能面でデメリットもあります。黒は紫外線を吸収しやすい色なので、色褪せや塗装の剥がれが起こりやすい特性を持っています。薄い色に比べると劣化が早いため、メンテナンスを頻繁に行う必要があります。
外壁材に塗った塗料の塗膜が劣化すると、外壁を触ったときに白い粉が手に付く「チョーキング現象」が起こります。チョーキング現象は白い粉が浮き出るため、白よりも黒の外壁の方が目立ってしまいます。きれいな黒を維持するためにも、定期的に塗り替えやメンテナンスを行うことが大切です。
黒い外壁でよく使われるガルバリウム鋼板は、傷が付きやすかったり凹みやすかったりするデメリットがあります。黒は特に目立ちやすい色なので、施工をしっかり行ってくれる業者を選ぶ必要があります。
・汚れが目立ちやすい
白の外壁は汚れが目立ちやすいイメージがありますが、実は黒も汚れが目立ちやすいといわれています。汚れにも種類があり、どういった汚れかによって目立つ外壁の色は異なります。白の外壁は黒っぽくなりがちな雨だれが目立ちやすく、黒の場合は砂ぼこりやカビなどの白い汚れが目立ちやすくなります。
砂や土がかかった場所に雨が当たったり、雨で濡れている外壁に砂や土がかかることで砂ぼこりの汚れが付着します。砂ぼこりは拭き取るだけで落ちるため、こまめに拭き取りを行うことで対策ができます。カビは塗装後すぐに発生することはほとんどありませんが、年数が経って水を弾かなくなることで発生していきます。見た目が悪くなるのはもちろん、カビを放置すると家自体も傷むため、早めに対策するようにしましょう。
また白っぽい汚れの一つに鳥の糞の汚れもあげられます。手の届く高さに鳥の糞を見かけた場合には、早めに掃除することをおすすめします。放置しておくと取れにくくなるだけではなく外壁の傷みにもつながってしまいます。
◼ 少しだけ黒を取り入れる
黒の外壁に憧れている人であっても、全面黒の外壁はハードルが高かったり、あまりに暗くなりすぎるのではないかと悩むこともあるかもしれません。そういったときは外壁に少しだけ黒を取り入れてみるのはいかがでしょうか。スタイリッシュな雰囲気がありつつ暗くなりすぎない外壁に仕上げることができます。
・ツートンカラー
黒を選ぶ場合に限ったことではありませんが、外壁をツートンカラーにしたい場合にどのようなことに注意したら良いのかをまず知っておきましょう。黒とのツートンカラーで失敗しにくい色はグレーや白です。無彩色同士なので、塗装してから「想像と違った」ということも少ないためです。また選んだ2色の割合を6:4まやは7:3になるようにするとバランスが良く見えます。
・色分け
ツートンカラーにする場合は、色分けの仕方にも種類があります。一般的なのは階ごとに分ける方法で、1階部分を濃い色、2階部分を薄い色にすると落ち着いた印象に仕上げることができます。縦に色分けすると大人っぽい印象に、バルコニーなどの出っ張りだけを色分けすると立体感が生まれます。
・ワンポイント
全面を黒で塗装する勇気がない場合や、ツートンカラーも色選びや色分けで失敗したくないと思う場合もあるかもしれません。そういったときにはワンポイントで黒を使ってみるのはいかがでしょうか。黒は面積が小さくても存在感のある色なので、ワンポイントで使うだけでも個性的な外観に仕上げることができます。バルコニーの部分や屋根、付帯部分など、面積を小さく限定的な使い方なら手軽に黒を取り入れやすいでしょう。
逆に黒の面積が広い外壁に、赤や茶色といったアクセントカラーを入れるのもおしゃれです。赤も目立つ色なのでほんの少し使うだけでも個性を出すことができます。茶色は黒と同じ素材を使って色分けするのも良いですが、茶色にしたい部分だけを木目調にしたり他の素材を使ったりしても素敵です。
◼ 外壁が黒だと家の中が暑くなる?
黒という色は熱を吸収しやすいといわれていますが、外壁の場合はどうなのでしょうか。「外壁を黒にしたいけど家の中が暑くなるのは……」と悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。
・熱を吸収しやすい
黒色は熱を吸収しやすい特性を持っています。夏に黒い服を着ると暑かったり黒い物が熱を帯びやすかったりすることからも分かります。外壁でも同じことがいえるため、外壁を白にした場合よりも約10度の熱を持つことになります。熱を持った外壁を触ってしまうと火傷をする可能性があるため、子供やペットがいる場合には注意が必要です。
・家の中が暑くなりやすい
黒が熱を吸収しやすいことは分かりましたが、家の中にまで影響はあるのでしょうか。外壁の黒にすれば必ず家の中が暑くなるというわけではありませんが、構造部分に気を配る必要があります。外壁の塗装が黒であっても、下地に熱の吸収を抑えるものを選んだり断熱材を使用したり対策をすれば、家の中がものすごく暑くなるということはありません。家の中の温度が上がりすぎるようなときは、塗装ではなく家の構造に問題がある可能性があるため点検を依頼してみると良いでしょう。
◼ 外壁を黒にする際の注意点
おしゃれな見た目が特徴の黒い外壁ですが、デメリットもあることが分かりました。外壁を塗装して住み始めてから後悔することのないよう、注意点を頭に入れておく必要があります。そこで外壁に黒を選ぶ場合に注意したいポイントをまとめます。
・暑さ対策
外壁を黒にすると、白にした場合と比べて熱を持ちやすい特徴があります。熱を吸収しにくい下地や断熱材を使用することで対策できるので、家の中の温度が気になる場合はしっかりと対策するようにしましょう。
・汚れ対策
白の外壁の方が汚れやすいイメージがあるかもしれませんが、白っぽい汚れは黒の外壁の方が目立ちやすくなります。砂ぼこりや鳥の糞、カビなどが付着していることに気付いたらすぐに拭き取るようにしましょう。放置してしまうと取れにくくなるだけではなく家自体の傷みにもつながってしまいます。
・街並みとの調和
黒い外壁は個性を出すことができますが、場所によっては悪目立ちする可能性も考えられます。外壁の色を決める際には街並みとの調和も考慮する必要があるため、新築の場合は家を建てる場所、塗り替えの場合は家が建っている場所のまわりの環境をよく観察するようにしましょう。
人によっては、自分の家の窓から黒い景色が見えるのが嫌だという人もいます。また自治体によって景観条例が定められていることもあるため、条例に違反しないかどうかも確認する必要があります。
◼ まとめ
外壁の色を黒にしようと思っている人にとって、見た目以外にどのような特徴があるのかが気になることでしょう。おしゃれでスタイリッシュ、高級感のある外観にできる黒い外壁ですが、汚れが目立ちやすく熱を吸収しやすいというデメリットもあります。見た目が好きでどうしても黒にしたいという人もいるかもしれませんが、住み続けるにあたって機能面も考慮して選ぶようにしましょう。また全面を黒にすると暗くなってしまうのではないかと心配な場合は、ツートンカラーやアクセントカラーとして使用することをおすすめします。
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