マイホームは建てたらゴールのように感じるかもしれませんが、家を建ててから年数が経つと家の中はもちろん外壁の劣化も始まります。外壁はさまざまな要因から汚れが発生しますが、適切なお手入れをすることで外壁を長持ちさせることができます。定期的なメンテナンスが必要な外壁だからこそ、汚れの種類や原因を知っておくことが大切です。
◼ 外壁の汚れの種類
外壁は毎日雨風や紫外線を浴びているため、さまざまな汚れが発生します。外壁が劣化する前に、発生する可能性がある汚れの種類を知っておくことで、適切な対策を考えておくことができます。そこで外壁に発生しやすい汚れの種類をご紹介します。
・ホコリ
ホコリと聞くと外壁よりも家の中のイメージがあるかもしれませんが、空気中には目に見えないホコリが飛んでいるため外壁にも付着してしまいます。地域によっては黄砂などの影響を受けてしまう場合もあります。雨が降ると流れ落ちることもありますが、雨が当たりにくい箇所や風が当たりやすい面は注意が必要です。ホコリは黒やグレーのような色で、凹凸のある部分に引っ掛かりやすいのが特徴です。そのため白い外壁の家はホコリによる汚れが目立ちやすい傾向にあります。
ホコリはある日突然付着するというよりも、少しずつ色がくすんでいくような汚れなので、毎日家を見ていると気付きにくいかもしれません。しかしお手入れをせずに放っておくと、外壁に色素沈着して落ちにくくなってしまうため注意が必要です。
・カビ・コケ・藻
カビやコケ、藻は緑や黄色、黒っぽい見た目の汚れであり、湿気を好むのが特徴です。ホコリと同じように白い外壁では汚れが目立ちやすいことを頭に入れておきましょう。カビやコケ、藻は日当たりや風通しの悪いところに繁殖しやすいため、屋根や隣の家で影になりやすい箇所は注意が必要です。またお庭に家庭菜園や花壇がある場合はその近くにも胞子が飛んできやすいことも知っておきましょう。カビやコケ、藻の汚れは範囲が広がってしまう可能性があることや、放っておくと根を張ってしまい落ちにくくなるため早めにメンテナンスを行うようにしましょう。
・雨だれ
雨だれは、外壁に付着した汚れが雨で流れることによって跡が付く現象のことをいいます。雨は汚れを流してくれる役割も果たしますが、落ちきらずに残ってしまった汚れが雨だれとなります。出窓や換気扇などの出っ張った部分から雨だれが付きやすいため注意が必要です。雨が降る度に同じ箇所に雨だれが付きやすいため、汚れがこびりつく前に落とすようにしましょう。雨が当たりやすい面は、雨だれが付きやすい箇所がないかどうかの確認も大切です。
・サビ
サビは金属が腐蝕することで発生し、黄色や茶色、黒などの色に変色してしまうのが一般的です。外壁塗装することで防水効果が生まれ、サビが発生しにくくなります。塗装をしてから時間が経つと防水効果が弱まり、金属が水の影響を受けることでサビが発生してしまいます。塗装をしてから3年以内にサビが発生するようであれば、早すぎるため手抜き工事などの可能性も考えられます。また外壁ではない別の物で発生したサビが雨や風の影響で外壁に移ってしまう「もらいサビ」が起こることもあります。サビにくい外壁材でもらいサビが発生すると進行が早く進みやすいため注意が必要です。
・変色
外壁に塗装している塗料が劣化すると色褪せや変色が起こります。ホコリの付着や雨だれによって黒くなっている状態も大きく分けると「変色」といえるかもしれません。いずれの場合も早急に塗装が必要というわけではありませんが、外壁の見た目が悪くなってしまうため、塗装を検討し始めて良いタイミングです。劣化が進むと外壁の下地や構造部分まで傷んでしまうこともあるため、放置せずに早めに点検やメンテナンスを依頼するようにしましょう。
◼ 外壁の汚れの原因
外壁の汚れにはさまざまな種類があることが分かりました。外壁が汚れたまま放置すると、見た目が悪くなるだけではなく家自体の劣化にもつながることもあります。外壁の汚れの原因を知ることで対策や早めのメンテナンスを行うことができます。外壁の汚れにはどのような原因が考えられるのかをご紹介します。
・雨が当たらない
雨は汚れの原因となるイメージが強いかもしれませんが、ホコリなどの汚れを洗い流す役割も果たしてくれます。そのため外壁のうち雨が当たりにくい面があると、汚れが付着したままになってしまうことも。早めの対策を行うためにも、雨が当たらない面がないかどうか確認しておくようにしましょう。
・日差しが当たらない
前の見出しでご紹介したように雨が当たらないのも汚れの原因となりますが、日差しが当たらないのも汚れの原因となってしまいます。日差しが当たらないと雨が当たった部分が乾きにくく、湿気がこもりやすくなってしまうためです。湿気がこもることでカビやコケ、藻の発生につながるため、日差しが当たらない場所を定期的に確認すると良いでしょう。
・外壁の凹凸
外壁の種類によっては、表面に凹凸や模様がある場合があります。凹凸があるとホコリや排気ガスによる汚れが付着しやすかったり、カビやコケ、藻などが発生しやすくなってしまいます。雨で汚れが流れ落ちず溜まってしまう原因にもなるため、定期的な洗浄が必要です。自分で洗浄機を使って洗浄することもできますが、汚れの箇所やこびりつき具合によっては業者への依頼が必要な場合もあります。
・塗膜の劣化
塗料は塗装したものが乾燥すると「塗膜」と呼ばれる膜が張ります。塗膜は外壁を守るための大きな役割を果たしてくれていますが、塗装してから年数が経つと紫外線や雨の影響で塗膜が劣化してしまいます。家を建てる際には外壁材への塗装がされていますが、新築の場合は塗料のグレードが低いことが多いため早めの塗装が必要となります。
◼ 外壁のお手入れ方法
外壁の汚れの種類や原因が分かったところで、お手入れ方法も知っておきたいものです。外壁を長持ちさせるためにはどのようなお手入れをすると良いのでしょうか。外壁の汚れが軽度のものから重度のものまで順を追ってご紹介します。
・水で洗い流す
外壁の汚れがそこまでひどくない場合、まずはホースで水をかけて外壁の表面の汚れを洗い流す作業を行います。汚れが上から流れ落ちてくるため、外壁の高い部分から低い部分という順番で行うようにしましょう。高い部分に水をかけるときに水が飛んでくることがあるため、汚れが付いたり目に入ったりしないように注意して行ってください。
・洗剤を使う
水だけでは汚れが落ちなかった場合、洗剤とスポンジやブラシを使います。スプレー式の洗剤は外壁に吹き付けてから時間を置くことがポイント。中性洗剤を使うときはぬるま湯で薄めてブラシに付けて使用します。スポンジやブラシを使うときは、強い力をかけると外壁が傷つくことがあるため、できるだけ優しくこするようにしましょう。洗剤を使ったときは最後に水をかけて洗い流すことを忘れてはなりません。洗剤が残ったままだと外壁の劣化につながる可能性があります。また洗剤を使うときは手が荒れてしまうこともあるため、ゴム手袋を付けてから行うことをおすすめします。
・高圧洗浄
家庭用の高圧洗浄機もありますが、自分で外壁に高圧洗浄機を使うと外壁を傷めてしまう可能性があります。そのため水や洗剤でも落ちなかった汚れは業者に依頼して洗浄してもらうのがおすすめです。業者が高圧洗浄を行う場合、準備として飛散防止のためにネットを張り、高い部分を洗浄するための足場を組むこともあります。準備が整ったら実際に高圧洗浄で外壁に付着した汚れを落としていきます。高圧洗浄は汚れを落とせるだけではなく、塗料の密着度を高めることもできるため、外壁塗装をする前に行う作業の一つでもあります。
・塗装を行う
高圧洗浄を行うと汚れが落ちてきれいな外壁になったように見えるため、洗浄のみのメンテナンスで終わらせるとお得なのでは?と思う人もいるかもしれません。しかし高圧洗浄を行うと汚れだけではなくもともとの塗料も落ちてしまっているため、そのままの状態にしておくことはおすすめできません。高圧洗浄で汚れを落としたあとは塗装もセットで行って外壁を守ってあげましょう。塗装を行うことで外壁の機能が高まり、長持ちさせることができます。
◼ まとめ
家の外壁が汚れてきたように感じたら塗装の時期かもしれません。まずは自分の家の外壁の状態を知るためにも、汚れの種類と考えられる原因を確認しておきましょう。外壁はホコリの付着やカビ、コケ、藻などの発生、雨だれ、サビや変色などが起こってしまいます。ホコリは外壁の凹凸に溜まりやすく、雨が当たらない場所では流れ落ちないためこびりついてしまうことも。カビやコケ、藻は逆に雨が当たりやすかったり湿気がこもりやすい箇所で発生します。雨だれは雨が当たりやすい面のうち出窓や換気扇などの出っ張った部分で起こりやすいため、こびりつく前の対策が必要です。金属系の外壁の場合はサビ、金属系を含む全ての外壁材において変色にも注意しましょう。外壁の汚れが目立ってきたら、まずはホースの水で汚れを洗い流し、水だけでは落ちなければ洗剤やスポンジを使って落とすようにしましょう。それでも落ちない場合、家庭用の高圧洗浄機は使わず業者に洗浄と塗装を依頼することをおすすめします。
塗装屋ぬりべえでは、千葉県と茨城県で外壁と屋根の塗装を行っています。創業120年のリフォーム会社『ハウジング重兵衛』の塗装ブランドである塗装屋ぬりべえは、経験と実績を活かして塗装事業を展開しています。ショールームではカラーサンプルやカラーシミュレーションも見て体験していただけるので、ぜひお気軽にお越しください。